マーケティングコラム
海外調査で明確にすべきことと海外進出の目的
公開日:
インターネットの普及によって様々な情報が瞬時のうちに世界中を駆け巡るようになりました。ビジネスにおいても世界的視野で見た将来展望により、海外進出を考える企業も多くなっています。そのためには海外調査が欠かせません。ここでは海外でのビジネス展開をするにあたっての事前のマーケティング調査のポイントと海外ビジネスの目的等を検証していきます。
どのような形態で海外進出するのか
一口に海外進出といっても業種や出向する国によっても形態は変わってきますが、基本的にどのような経路で進めていったらいいのかを見てみましょう。海外ビジネスを支援している行政機関を使う
海外ビジネスを計画している企業を支援する公的機関がいくつかありますのでここでご紹介します。特に海外でビジネスを展開していく場合はこれらの機関を有効活用するべきです。
[日本貿易振興機構/JETRO]
全世界にネットワークを持ち幅広い支援活動を行っている行政機関です。海外ビジネス展開の基本から経営戦略、貿易実務や人事管理等専門分野に関してのサポートもあり、無料で利用できるサービスが多いです。
[独立行政法人中小企業基盤整備機構/中小機構]
全国10ヶ所に相談窓口があり、海外ビジネス戦略推進支援事業として輸出や海外拠点を作りたいという中小企業に向けて海外調査をしたり、補助金制度もあり、多くのサポートが無料で受けられます。この中には「中小企業ワールドビジネスサポート/SWBS」があり、海外展開する場合に必要となる情報を提供してくれます。
[中小企業庁]
経営をサポートする「海外展開支援」という中小企業を対象とした支援を行っています。
[中小企業国際化支援ナビゲーター]
日本商工会議所が海外ビジネス展開企業に向けて発信しているサイトで、世界中の多くの国にある日本商工会議所からのリアルタイムの情報を得ることができます。
他の企業の失敗例から学ぶ
今でこそ世界中に名前が知れ渡っている日本の企業でも海外でビジネスを展開した当初は多くの失敗を重ねてきた企業も少なくありません。特に人材に関連したことやマーケティング不足から起こる失敗などが多いようです。同じことで失敗しないためにも海外でビジネスを展開した企業がどのようなことで失敗したのかを知ることは有益です。
海外調査
どんなビジネスでも事前のマーケティングは欠かせないものですが、ビジネスの拠点を海外に置く場合は特に調査が重要になってきます。的確な調査と正しい回答が得られれば、そこからビジネスの方向性も新たに見えてきます。そして的確な調査の結果により、分析が正確なものとなるでしょう。
海外進出の必要性と目的別チェックポイント
必要性・テクノロジーの発達により、ビジネス市場が広がっています。
・日本の高い技術力や質の高いサービスが人気となり、必要とされています。
・低コストでのビジネス展開が可能な地域での開拓が必要となってきます。
目的別チェックポイント
[コスト]
コスト面を考慮すると海外の方が生産コストを削減できることがありますが、ビジネス展開する場合にはトータルコストを考える必要があります。
[市場開拓]
国内だけにとどまらずもっと広い世界規模で考えると市場は大きくなります。展開するビジネスが世界ニーズに合っているかを見ることがポイントになります。
[店舗拡大]
国内ビジネスが好調でそれを海外にまで広げたいと考えている場合、海外でそのビジネスをより発展させることができるかどうかの調査が必要です。
予備調査と現地調査
それぞれの調査ではどのような点について調べたらいいのかを見てみましょう。国内での予備調査
・ビジネス展開する国の社会情勢や経済状況:海外から日本に入ってくるその国についての様々な情報を整理します。
・その国の政治情勢:政情は安定しているかどうかを調べます。
・労働条件-労働時間や賃金など:一般的な労働条件を調べます。
・法的規制:ビジネスをするにあたっての法的な規則等を在日大使館でわかる範囲で調べます。
・資金調達:ビジネスにかかる費用に関して調達方法やまたその国の為替などもチェックします。
海外での現地調査
・実際に現地でのビジネスに関連するすべての情報を調べます。
・日本で調査したことの確認:日本で調べた情報が実際と合っているかどうか確認します。
・現地の実態:物価、家賃、食費、ガソリン代など現地の生の情報を仕入れます。
・アンケート調査:実際に展開するビジネスに関してアンケート調査ができれば役立ちます。