経験豊富なリサーチャーがフルサポートし、最適な調査プランをご提案します。

自社・競合実態把握調査を行う目的は、自社と競合の利用者を比較分析し、市場における自社の立ち位置と顧客の実像を正確に把握することです。
具体的には、自社のビジネスを支えている中心顧客は誰なのかを明らかにするとともに、特定の利用シーンにおいて顧客がどの競合ブランドを選択肢として想起し、利用しているのかを特定します。
顧客がブランド選択時に何を重視し、現状のサービスにどの程度満足しているのかを競合と比較することで、自社の強み・弱みや改善機会を探ります。これらの理解に基づき、競合からの顧客獲得や利用促進に繋がる方策を導き出すことが最終的なゴールです。
- 自社の売上を支えているユーザの属性、利用目的の把握
ユーザを知るためには
【デモグラフィック項目(性・年代等)】【利用目的】【利用頻度/単価】など
- 各利用目的における競合の把握(利用シーンごとにどこが競合となっているかを知る)
競合を知るためには
【検討想起率】【利用シーン】など
- 競合からのスイッチを促進するための方策(競合からスイッチを促すにはどのような方策を取るべきかを知る)
方策を知るためには
【重視点】【満足度】など
自社・競合実態把握調査の手法・進め方
自社・競合実態把握調査の進める際は、最初に調査の中心となる自社ブランドと比較対象となる競合ブランド(群)を特定し、比較分析を行いたい軸を明確にすることが重要です。
調査手法としては、WEB定量調査やグループインタビュー調査を行うことで、利用者の実態や意識を幅広く把握します。特に、利用に至らなかった理由や潜在的な意識については、グループインタビューを通じて深堀りすることで、より詳細なデータを得ることができます。
調査対象者の選定は、現状の利用実態や満足度を詳しく知りたいのであれば一定期間内の利用者を対象に、なぜ顧客が離れてしまうのか、その根本的な理由や競合へのスイッチ要因を探るためには過去利用者の声に耳を傾けることが必要です。
調査設計
調査対象ブランドと比較軸の定義
調査の中心となる自社ブランドと、比較対象としてベンチマークする主要な競合ブランド(群)を具体的に特定します。また、どのような軸で比較分析を行いたいかを明確にし、調査設計および分析計画の基礎とします。
調査対象者セグメントの設定
調査対象者を、分析目的に応じて具体的なセグメント(例:自社メイン利用者、過去利用者・離反者など)に分類し、それぞれの定義(利用頻度、期間、併用状況など)を明確にします。
代表的な調査手法
WEB定量調査
利用者の実態や意識について、ネットリサーチなどを行うことでより正確に傾向を把握できます。
グループインタビュー調査
利用に至らなかった理由など、選択式の回答では表すことのできない内容についてグループインタビューで深堀って聴取することで、潜在的な意識を把握できます。
調査対象者選定
一定期間内(頻度)利用者
サービスの利用実態に関する詳細内容を聴取する上で、比較的新しい記憶を有している方の回答の方が信頼性が高く、より現状を反映しているため。
過去利用者
離反理由や競合選択の理由など、現在の利用者では得られない視点や洞察を得ることができるため。
自社・競合ブランドの利用頻度
自社・競合ブランドの利用頻度を把握することで、ブランドの使用状況やロイヤルティの程度を確認できます。
質問例:
過去1ヶ月間に、どのくらいの頻度で[ブランド名]のの商品・サービスをご利用いただきましたか?
回答方式:
単一回答(毎日、週に数回、月に数回、ほとんど利用しない、利用したことがない)
自社商品(サービス)の利用場面・目的
どのような時に商品(サービス)を利用するかを聴取して、自社と競合が顧客のどのようなニーズや利用シーンで選ばれているのか、棲み分けや競合関係を明らかにします。
質問例:
あなたが[商品名]を利用するのは、主にどのような場面ですか?
回答方式:
複数選択(普段使い・日常的に、特別な日・ハレの日に、自分へのご褒美として、仕事・ビジネス関連で など)
ブランドイメージ(自社・競合比較)
自社ブランドと主要な競合ブランドについてそれぞれのイメージを伺い、顧客の頭の中でのブランドポジショニングの違いを可視化します。
質問例:
[ブランド名]について、あなたが抱いているイメージとしてあてはまるものを、それぞれ3つまでお選びください。
回答方式:
3つまで選択(おしゃれ、革新的、信頼できる、親しみやすい、若者向け、環境に優しい など)
今後の利用意向・スイッチ意向
現在の主利用ブランドを今後も継続して利用したいかを確認し、顧客の離反リスクや、競合からの獲得ポテンシャルを評価します。
質問例:
あなたは今後も[主利用ブランド名]を継続して利用したいと思いますか?
回答方式:
単一選択(今後も利用する~今後は利用しない)
自社の売上を支えているユーザの属性、利用目的を把握する
「使用頻度×利用単価×人数」より推計される【売上シェア】より、“売上に大きく貢献している人”の利用目的やプロフィールを明らかにします。
売上シェア(単価×頻度×人数)

結果の見方(例)
- 売上シェアからは「単価・低×頻度・高」層が最も売り上げに貢献していることがわかります。
- この層の属性は、「男性30代」が最も多いこともわかりました。
- なお、別分析から、この層の利用目的は「手早く食事を済ませたい」がトップでした。
- これらから、売上に貢献しているのは、単価は低いものの高頻度に利用する人であり、「手早く食事を済ませたい」ニーズが高く、主な属性は「男性30代」といえます。
各利用シーンにおける競合を把握する
利用シーン毎に「他に候補になった競合」を明らかにすることで、流出防止策・流入促進策に役立てます。
「手早く食事を済ませたい」シーンにおける検討率

結果の見方(例)
- 図の中心は自社の「クロスバーガー」で、矢印→は手早く食事を済ませたいシーンで候補になった競合です。矢印の近くにある数字は直近利用時に他社を候補にした割合です。(手早く食事を済ませたいシーンで、クロスバーガーを利用した人のうち、フライドチキン☆☆が候補だった人は3.2%)
- 「手早く食事を済ませたい」シーンでクロスバーガーを利用した人のうち、候補になった割合が高い競合は、「●●バーガー 」と「■■コーヒーショップ」です。逆に、「●●バーガー」利用者も「クロスバーガー」を候補にする割合が高く、相互に競合関係といえます。流出を防ぐとともに、流入を促すことを目指すべきです。
- 一方で「■■コーヒーショップ」は「クロスバーガー」が候補になる割合が低く、一方的な競合です。流入のハードルが高いので、流出防止策を優先すべきです。
競合からのスイッチを促進するための方策を探る
カテゴリー全体に対する重視度と、自社における満足度を同じ項目で聴取し、かけあわせて分析することで、自社の強み、弱み(改善点)を明らかできます。競合の弱みもわかるので、競合からの流入促進に必要な要素も明らかにできます。
- 右上象限にある要素は、「愛着」を高めるイメージワードであり、かつ、実際に愛着が高いため、愛着醸成に貢献しているものです。
- 右下は、「愛着」を高めるものでありながら、実際の愛着度が低いので、愛着醸成に不足しているイメージワードです。
ランチ利用時におけるファストフード店重視度×店舗満足度

結果の見方(例)
- 右上領域:ファストフードにおける重視度と、自社満足度が両方高い領域。自社の強みといえます。
- 右下領域:重視度は高いのに、自社の満足度が低い領域。優先的に改善すべき点です。
- ファストフードではメニューの豊富さや安さが重視される中、 「Cross・BURGER」はその満足度が高く、強みとなっています。一方で「クーポン・特典」は重視されているけれど満足度が低く、弱みといえます。
- 競合「●●バーガー」も同様に「クーポン・特典」の満足度が低く、自社も競合も取りこぼしていることがわかります。先んじて「クーポン」対策することで「●●バーガー」からの流入を促進できると考えられます。

自社の顧客像を明らかにするとともに、競合からのスイッチを促すための方策を見いだす。
対象者条件 一定期間内に自社・競合サービスを利用した方
サンプル数 1,000ss
設問数 スクリーニング10問/本調査30問
標準スケジュール
Web定量調査 約1.5か月
グループインタビュー 2か月〜
標準的な料金
Web定量
150万円~
※1000s/スクリーニング10問/本調査30問
グループインタビュー
200万円~
※4グループ/ヘビーユーザー、ミドルユーザー、ライトユーザー
納品物
Web定量
ローデータ、集計表、報告書
グループインタビュー
発言録、報告書
経験豊富なリサーチャーがフルサポートし、最適な調査プランをご提案します。