マーケティングコラム
街頭調査が断られる理由と協力を得るためのテクニック
公開日:
街頭調査は、調査員が街頭に出て通行人に呼びかけ、同意承諾のもと、モニターやアンケート調査に協力してもらう形の調査方法です。街頭アンケート、路上調査とも呼ばれ、テレビや雑誌などのメディアでも積極的に行われていることから、知名度と認知度の高い調査方法です。
街頭調査とは
街頭調査は、調査員が街頭に出て通行人に呼びかけ、同意承諾のもと、モニターやアンケート調査に協力してもらう形の調査方法です。街頭アンケート、路上調査とも呼ばれ、テレビや雑誌などのメディアでも積極的に行われていることから、知名度と認知度の高い調査方法です。街頭調査のメリットは、何と言ってもその場で完結する手軽さにあります。これは主にモニター側、回答者側にとってメリットが大きく、比較的負担の少ない調査となります。
また、調査側にとっても、見た目から年齢、性別、雰囲気などから有効性の高い回答者を選別することが可能で、郵送費や交通費などの費用が抑えられることから、コストパフォーマンスの面でも優れています。また、モニター経験の豊富な人からの意見だけでは、回答に偏りが生じてしまうケースも存在するため、一般の人から意見を吸い上げられるメリットもあります。
デメリットとしては、通行人の拘束時間は極端に短く、込み入った内容のアンケートを行うことは困難です。質問は簡潔なものを手短に行う必要があることと、声をかけても断られてしまうケースが非常に多いためです。調査員個人のスキルによっては、有効な回答が必要数得られないまま、時間だけが過ぎてしまうといった事態も引き起こしかねません。
街頭調査が断られやすい理由
街頭調査は事前の了承を得た調査ではないため、断られてしまうケースが非常に多い調査です。断られやすい理由には、主に以下のようなものが挙げられます。街頭調査では、基本的に道行く人に声をかけ、協力者を募っています。突然見知らぬ人に声をかけられてしまうと、ほとんどの人は警戒心を抱くのではないでしょうか。テレビの調査のように、分かりやすく撮影スタッフの姿をしていたり、カメラを構えていたりすれば分かります。しかし、すべての街頭調査がテレビアンケートというわけではありません。
この警戒心を少しでも解くために、服装や身だしなみに気をつけることも大切です。スーツを着用した清潔感のある調査員と、金髪や髭、ラフな服装などの調査員では、相手に抱かせる印象が違います。
このことから、一説には男性よりも女性の方が街頭アンケートに向いていると見る傾向もあります。また、丁寧な言葉遣いなども心がける必要があります。
・回答者側にメリットが少ない
街頭調査で謝礼金が支払われることはほとんどありません。回答者は善意で協力してくれる人がほとんどです。中には、モニター用のサンプリング商品を報酬としているところもありますが、ほとんどが無報酬でのやりとりとなります。このため、大切な時間を割いてまで協力したくないという意見も多いのです。
調査協力を得るためのたった一言
調査協力を得るためには、警戒心を解きつつ、回答者の興味を惹くような言葉を使用して臨まなくてはいけません。例えば、「ちょっといいですか」と声をかけられては、ナンパや怪しげなキャッチセールスだと勘ぐられても仕方ありません。第一声で、こちらの目的を明確にすることが大切です。
では、次のように言い換えてはどうでしょうか。
「○○に関するアンケートを行っています。お時間よろしいでしょうか?」
このように、事前に伝えておきたい情報を一言目に集約しておくことでこちらの意図を伝え、相手に理解してもらうことができます。また、「○○」というテーマに興味を持つ人を選別することもでき、回答者にとっても調査員にとってもメリットの大きい回答を得られる可能性が高まります。
まとめ
街頭調査は、一般の人にとっても身近な調査のうちのひとつです。そのため、興味がある分野においては協力してくれる人も多く、コストパフォーマンスにも優れており、その場で簡潔する手軽さも持ち合わせています。しかし、昨今は怪しげなキャッチセールスも多く、声がけに対する警戒心は昔よりも強まってきています。このような状況の中、有効な回答を多く集めるためには、まず警戒心を和らげる物腰と印象を大切にし、少しでも回答者の興味を惹くトークスキルを高めることが大切です。
また、一言目でこちらの意図を理解してもらい、その上で協力の可否を判断してもらえるように、適切な言葉を用いて説明することも重要です。
関連ページ