パン派・ごはん派の割合|身体に良い方はどっち?
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パン派とごはん派どちらが多い?
そもそも、パン派とごはん派はどちらが多いのでしょうか。ここでは、調査結果からパン派とごはん派の割合について紹介します。食シーン別
まずは、朝、昼、夜、それぞれの食事シーンの中で、パンとごはんのどちらがよく選ばれているかをみていきましょう。当社が行った「食に関する調査(2024年)内食・中食編」(2024年4月実査、全国の20歳~69歳の男女2,500サンプル)では、朝食はパン類という回答が65.4%と最も多くなりました。対して、米類は43.0%、シリアルなど穀類食品が14.3%にとどまりました。
昼食の場合は、米類が73.6%、次いで麺類が47.5%、パン類が32.9%と続いています。ランチは手作りのお弁当やコンビニ弁当などで米類を食べる機会が多く、外食なら限られた時間で比較的手軽に食べられる麺類を選ぶ方が多いと考えられるでしょう。
夕食は昼食と同じく米類が最も多く、84.5%と大半を占めています。次いで麺類が33.8%、パン類が12.2%という結果になりました。夕食は朝食や昼食と比べると品数も多くなる傾向にあるため、ごはんと一緒にゆっくり食べるという方が多いのかもしれません。
このように、多くの方は、食シーンに応じてパンとごはんを選び分けていることがわかります。
性別・年代別
朝食にパンを食べる割合は、男性62.5%、女性68.1%と高めですが、中でも40代女性と60代女性が70%以上と高い値になっています。最も低いのは20代男性で、50.7%でした。パン派とごはん派を切り替える理由
なぜこのような状況になっているのでしょうか。ここでは、農林水産省が公表している「米の消費動向に関する調査結果概要」をもとに、パン派とごはん派を切り替える理由を推察します。
ごはん派からパン派に切り替える理由
米の消費量が減った理由のうち、ごはん派からパン派に切り替える理由として考えられそうなものは、下記の通りです。・炊飯をする時間がなくなったから・準備に手間がかかるから
・ご飯よりもパンや麺の方が味がよいから
出典:農林水産省「米の消費動向に関する調査の結果概要」(※「米の消費量が減った理由(複数回答)」から一部抜粋)
https://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/syokuryo/200331/attach/pdf/index-14.pdf
ごはんを食べる場合、米を洗って炊飯器にセットして炊く時間を待つ必要があります。一方で、パンなら袋から取り出して焼くだけ、あるいはそのままで食べられるので手軽です。
また、パンのほうが味が良いからという理由もみられます。さらにはパンの特徴として、食パン以外にも総菜パンや菓子パン、フランスパンなどさまざまな種類があるため、好きなパンを選ぶ楽しみがあるというのもメリットです。
パン派からごはん派に切り替える理由
一方で、米の消費量が増えた人も一定数存在します。そのうち、パン派からごはん派に切り替える理由として考えられそうなものを抜粋しました。・お米が健康によいと感じたから
・お米の値段が安くなったから・お米は経済的だから
・お米は食べ応えがあるから・腹もちがよいから
出典:農林水産省「米の消費動向に関する調査の結果概要」(※「米の消費量が増えた理由(複数回答)」から一部抜粋)
https://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/syokuryo/200331/attach/pdf/index-14.pdf
ごはんはパンと比べてカロリーが控えめなことから、健康面を気にしてごはんに切り替えている方は多いでしょう。パンにつけるジャムやバターなどの糖質や脂質を気にする方もいるかもしれません。
ごはんを食べたほうが経済的だという側面もあります。米の価格はパンに比べると比較的安定していることが多いため、価格の面でごはんを選ぶ方も一定数存在するのでしょう。
また、「パンよりもごはんのほうが腹持ちが良い」といわれています。ごはんを食べるときは、ごはんだけではなく、おかずや汁物も一緒に食べることが多いことが関係していそうです。
健康面では朝食にごはんを食べるのがおすすめ
健康面を考慮すると、朝食にはごはんを食べるのがおすすめです。その理由を5つ紹介します。
脳にエネルギーを補給できるから
脳はブドウ糖を栄養にして働いています。起きたときはブドウ糖が不足しているため、集中力や記憶力が低下している状態です。 そこで、朝食にごはんを食べることでブドウ糖が補給でき、頭も身体もすっきりした状態でスタートできます。
血糖値がゆるやかに上昇して腹もちが良いから
ごはんがパンよりも腹持ちが良いといわれる理由は、血糖値にあります。ごはんは体内に入るとゆっくりと消化・吸収されていくので、血糖値が急激に上がることがありません。血糖値が急激に上がって急激に下がると、空腹を感じやすくなります。
ごはんを食べた後の血糖値はゆるやかに上がっていくので、パンよりも腹持ちが良く、朝食におすすめです。
ごはん以外で栄養が摂れるから
ごはんを食べるときに、おかずなしで、ごはんのみを食べる方は少ないでしょう。ごはんは、一緒におかずや汁物を食べることが多いため、多くの食材から栄養が摂れます。
パンは、パンだけで食べる場合も多いことから、パンよりもごはんのほうが栄養が摂れるとされています。栄養の摂取を中心に考えるのなら、ごはんのほうがおすすめです。
しっかり噛むから
パンは柔らかくて食べやすく、噛む回数も少なくなってしまうことがあります。しかし、ごはんはよく噛まないと飲みこむことができません。
噛むことで脳が活性化するだけでなく、満腹感も得られ、消化しやすくなるというメリットがあります。そのため、パンよりもしっかり噛まなければならないごはんがおすすめです。
糖質・脂質の摂りすぎを防げるから
ごはんを食べるときは、基本的に和食をベースにしたおかずを選ぶ方が多いのではないでしょうか。和食なら魚やみそ汁を付け合わせるため、ごはんを選ぶことで糖質や脂質の摂りすぎを防げます。
パンは洋食がベースになるので、バターやウインナー、ベーコンなど脂質が多めの付け合わせが多いのがネックです。また、菓子パンは糖質が高いので全体的にカロリーもアップしてしまいます。朝食にパンを選ぶ場合は、野菜のおかずも用意して栄養のバランスを取り、しっかり噛むようにすることが大事です。
まとめ
主食の選択には、大まかな傾向があることがわかりました。朝はパンで、それ以外はごはんが選ばれています。食の多様化が進むなか、食べ方のバリエーションも広がっていくことでしょう。
近年はパンの消費額がごはんの消費額を上回っていますが、物価や健康意識の高まりで、今後はさらに変化していくかもしれません。食のマーケティングにも注目していきましょう。