マーケティングコラム

カスタマーエクスペリエンス(CX)のメリットとは?顧客体験が向上した成功事例を紹介!

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自社の業績を拡大させるためには新規顧客の獲得が欠かせません。しかし、集客やブランディングばかりに注力していては、既存顧客への対応がおろそかになってしまいます。もしリピーターの確保や顧客ロイヤリティの向上で課題を抱えているなら、顧客の満足度が低い可能性が考えられるでしょう。カスタマーエクスペリエンスは、顧客体験の向上に重きを置き、自社のファンやリピーターを増やすための施策です。本記事では、カスタマーエクスペリエンスの考え方や事例をわかりやすく簡単にご紹介します。顧客の満足度がなかなか高まらないと悩んでいる方は、参考にしてみてください。

カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?

カスタマーエクスペリエンス(Customer Experience)とは、顧客の商品やサービスにまつわるすべての体験、または評価を意味します。英語の頭文字をとって「CX」と呼んだり、シンプルに「顧客体験」と言い表すこともあります。

カスタマーエクスペリエンスが用いられるのは、商品やサービス自体に対する満足度ではなく、店舗の居心地やアフターフォローの誠実さなどの数値化できない満足度を測るときです。例えば機能や価格が同じ商品を提供する2つの企業があった場合、手厚いアフターフォローを行う企業の方が顧客の満足度(カスタマーエクスペリエンス)がより高いといえます。

カスタマーエクスペリエンスの詳しい説明やCX向上のヒントが知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
https://www.cross-m.co.jp/column/marketing/mkc20201002/


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カスタマーエクスペリエンス(CX)がもたらすメリット

カスタマーエクスペリエンスがマーケティングにもたらすメリットは、次の通りです。

・ブランドイメージの向上
・競合との差別化
・リピーターの獲得
・SNSなど口コミによる宣伝効果

それぞれのメリットを踏まえて、適切なマーケティング戦略を構築しましょう。

ブランドイメージの向上

商品やサービスの利用によって顧客の体験価値が高まれば、そのブランドに対するイメージの向上につながります。ブランドに対する好感度が高まった結果、ロイヤリティやエンゲージメントの強化に結び付くでしょう。

マーケティングには、新規の顧客を獲得するには既存顧客の5倍のコストがかかるという「1:5の法則」の考え方があります。カスタマーエクスペリエンスに注力することは、自社に対するファンの数を増やし、結果的により少ないコストで販売効率を高められるということです。

競合との差別化

顧客が商品やサービスの購入後に特別な体験をすることで、商品・サービスそのものだけではなく、ブランドや店舗にも信頼が生まれます。これをブランドロイヤリティや、ストアロイヤリティといいます。

例えば、購入した商品の使い方がわからず店舗に問い合わせると、疑問が完全に解消されるまで店員が親身になって相談に乗ってくれたとします。すると、そのユーザーは店舗そのものに信頼を置くようになるでしょう。新商品が販売された際でも、一定の信頼感が蓄積された状態でのアプローチが可能です。

こうしたブランドロイヤリティやストアロイヤリティは、企業の大きな強みとなります。

リピーターの獲得

人は企業を通じて得られた体験を、その後も同様に受け続けられると期待します。もしこの体験が素晴らしいものであれば、もう一度良い体験を得ようと続けて商品やサービスを購入しようとします。カスタマーエクスペリエンスで顧客に良い体験を与えれば与えるほど、こうしたリピーターの獲得につながる可能性が高まるでしょう。

SNSなど口コミによる宣伝効果

自分にとって価値のある体験ができた顧客は、その情報を他者と共有するようになります。カスタマーエクスペリエンスによって顧客の満足度を高めると、結果的にSNSや口コミによる情報拡散が期待できるということです。

自社にかかわりの深いSNSのユーザー投稿や口コミを、マーケティングでは「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」と呼びます。まだ自社商品やサービスを購入したことがない消費者にとって、UGCは客観的な意見の参考になります。自社にとって良い内容の投稿や口コミが多いと、企業に対する信頼感が広く伝播し、売上や販売数に好影響を与えるでしょう。


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カスタマーエクスペリエンスを活用した企業の成功事例

カスタマーエクスペリエンスを実践する具体的な事例をご紹介します。

事例1:顧客に贅沢なひとときを提供【スターバックス】

カスタマーエクスペリエンスを効果的に実践するのが、全国でコーヒーチェーンを展開するスターバックスです。

スターバックスの店内にはおしゃれな家具やディスプレイが並び、心地良いBGMが流れており、「コーヒーを注文した後の顧客の居心地を良くすること」に徹底してこだわっています。また、インターネットを無料で利用できるため、顧客は何不自由なく自分だけの時間を過ごせます。

事例2:商品ではなく顧客体験の提供を優先【テスラ・モーターズ】

電気自動車を製造・販売するテスラ・モーターズは、商品開発にカスタマーエクスペリエンスの考え方を活用しています。例えば、新車に搭載される機能として、ドライバーの負担を軽減するオートパイロット機能や、ソフトウェアの定期アップデートなどがあります。

車を運転するだけではなく、自室ごと目的地に飛ぶ新しい移動体験を得られるのがテスラ・モーターズの強みです。優れた顧客体験の提供を最優先に考えた結果、従来の車作りのコンセプトさえ変えてしまった事例だといえます。

まとめ

顧客の体験価値や満足度に評価基準を定める、カスタマーエクスペリエンスという考え方。顧客の満足度を向上させることで、顧客獲得コストの削減やリピーターの増加、競合との差別化につながります。

より良い顧客体験を提供するには、既存顧客の意見や声を把握した上で、ニーズを的確に捉えることが大切です。良質な体験を得られる顧客の数を増やし、自社に対するファンを醸成しましょう。


【参考URL】
https://botchan.chat/base/ccustomer-experience-success#カスタマーエクスペリエンスが向上した成功事例を紹介
https://www.techfirm.co.jp/blog/cx-jirei#3
https://www.cloud-contactcenter.jp/blog/what-is-the-customer-experience.html#toc-6
https://www.brainpad.co.jp/rtoaster/blog/detail9/
https://jp.creativesurvey.com/blog/posts/cx-success-stories-20210513/#cx-1

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