デジタルマーケティングコラム

デジタルマーケティングを効果的に取り入れている事例と成功のポイントを紹介

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新型コロナウイルスの影響を受け、デジタルシフトを加速させる企業が増えていますが、「デジタルマーケティングの具体的な取り組み方が分からない」「施策を行なってもその効果を実感できない」などと悩む企業も少なくありません。そこで、前回はDXを効果的に取り入れている事例をお伝えしましたが( 「DXを効果的に取り入れている事例を紹介」)、今回はデジタルマーケティングに視点を変えて成功事例と共に、成功のポイントをご紹介します。

うまくデジタルマーケティングを取り入れている事例

デジタルマーケティングとは、Webサイトやメールを活用したオンライン領域だけではなく、実店舗でAIやIoTなどのデジタルを駆使したオフライン領域まで踏まえて、「売れる仕組み」を構築する取り組みです。事業全体に影響を及ぼすDXと比べ、デジタルマーケティングは主に販売効率の向上に重きを置きます。

デジタルマーケティングを効果的に取り入れている事例を知りたい方は、以下の企業を参考にしてみてください。

・ウェルパ(Welpa)
・ヒマラヤ(HIMARAYA)
・海鮮丼うお吟
・ウォンテッドリー(Wantedly)

それぞれの事例について詳しく解説します。

【事例1】Web・広告・電子看板を連動させたウェルパ

ウェルパ(Welpa)は、心斎橋パルコに出店している医療モールです。商業施設内に設置したデジタルサイネージ(電子看板)に加え、Webサイトや広告動画といったオンライン領域も活用し、うまくデジタルマーケティングを取り入れています。

Webサイトに掲載したコンテンツは、デジタルサイネージとオンライン上で連動しています。そのため、サイト上で記事の投稿や更新を行うと、商業施設内にあるデジタルサイネージに合うフォーマットに最適化され自動的に配信される仕組みになっています。
参考:https://www.parco-digital.co.jp/works/detail/?id=96

【事例2】店頭注文システムで納期を削減したヒマラヤ

ヒマラヤ(HIMARAYA)は、スキーやサッカー、ゴルフ用品などを扱う総合スポーツ量販店です。業界の中でいち早くECサイトを開設しました。

総売上高に占めるEC事業の割合は、2015年では約10%でしたが、2021年8月期決算では20%にまで拡大しました。もともとヒマラヤでは店頭注文を受け付けていましたが、顧客へ納品するまでに7~10日ほどの日数がかかっていました。そこで店舗とECサイトの在庫情報を連動させ、欠品時には代替商品を提案するなど、新しい店頭注文システムを導入しました。現在は、店頭で注文を受け付けた場合も、納品までに要する期間はECサイトで注文した場合と同様に最短で1日と、納期を短縮化させています。
参考:https://www.fujitsu.com/jp/solutions/business-technology/intelligent-data-services/digitalmarketing/case-studies/himaraya/


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【事例3】各チャネルの特性を理解しマルチチャネルを活用している海鮮丼うお吟

福井県に店舗を構える海鮮丼うお吟は、WebサイトとECサイト、Instagramを活用したデジタルマーケティングを実施しています。最近ではマルチチャネルを活用する企業も少なくありませんが、海鮮丼うお吟の場合は、各チャネルの特徴やメリットをしっかりと理解して運用している点が特徴です。

数あるSNSの中でもInstagramを活用しているのは、料理の美味しさや店内の雰囲気が伝わりやすいからです。実際に、インスタ映えする海鮮丼や満員のカウンター席など、魅力が伝わる写真がたくさん投稿されています。

Instagramの写真が気になった人は、リンクを経由してWebサイトを訪れます。また、ECサイトで海鮮丼うお吟の商品を買うこともできるため、各チャネルで「集客・ブランディング・販売」という役割をうまく分担させています。

【事例4】リモート業務にも対応できるようチャット機能を導入したWantedly

ウォンテッドリー(Wantedly)は、求人情報Webサイトを提供していましたが、会社訪問用の「Wantedly Visit」や名刺管理用の「Wantedly People」などのアプリの運用もスタートし、現在はWebサイトとアプリを上手に活用してデジタルマーケティングを行っています。

また2020年には、企業ユーザー向けにチャットサポートを立ち上げました。新型コロナウイルスの影響で社員が在宅勤務に移行する中、自宅からでもスタッフが問い合わせ対応をできるようにするための施策です。導入から1カ月ほどで問い合わせ件数が増加し、そのフィードバックを新サービスの企画や満足度向上の施策開発に活かしています。
参考:https://cxclip.karte.io/interview/wantedly/

デジタルマーケティングにおける成功のポイント

ここまでお伝えした事例には、どのような共通点があるのでしょうか。デジタルマーケティングにおける成功のポイントを探ってみると、主に以下の3つがあげられます。

・ファネル全体で必要な施策を考える
・オンラインとオフラインをうまく連動させる
・複数の部門間で連携して物事にあたる

デジタルマーケティングを活用するにはファネルの理解が必須です。ファネルとは認知から購入に至るまでの購買行動を表した図で、逆三角形のような形をしています。


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先述の海鮮丼うお吟では、集客にInstagramを、ブランディングにWebサイトをといったように、ファネルの段階ごとに各施策を割り当てていました。集客だけ、あるいはブランディングだけに絞り込んでしまうと、相乗効果が期待できずデジタルマーケティングの効果が薄まってしまいます。

また、オンライン領域だけではなく、オフライン領域も連携するように施策を実施することも大切です。事例に取り上げたウェルパのように実店舗がある場合は、Web広告やMEO(マップエンジン最適化)で集客効果を高めたり、SNSで認知を拡大したりなど、デジタル施策を実店舗などのオフライン領域に活用できないかを考えましょう。

まとめ

デジタルマーケティングは、WebサイトやSNS、メールなどのオンライン領域だけでなく、実店舗でAIやIoTなどのデジタルを駆使したオフライン領域も含めたデジタルテクノロジーを活用して行うマーケティング活動のことです。デジタルマーケティングの活用方法は多様化しています。自社の課題を整理し、どのような施策を行なえばよいのか、事例を知り、成功のポイントを理解しておくことで、失敗のリスクを抑えながら効率良くデジタル化を推進することができます

今回お伝えしたデジタルマーケティングのポイントを参考に、ぜひ自社に合うデジタルマーケティングを実施してみてください。


【参考URL】
https://ferret-one.com/blog/digitalmarketing-cases
https://www.sunloft.co.jp/dx/blog/digitalmarketing-casestudy/
https://moltsinc.co.jp/marketing-strategy/7034/
https://dejimachain.jp/digital-marketing-case-study/

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