データマーケティングコラム

そのデータ、報告して大丈夫?デモグラフィックデータを活用した分析の注意点

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年齢や性別など人口統計学的属性を持つデモグラフィックデータ。セグメンテーションでよく用いられるサイコグラフィックデータやビヘイビアル属性などと比べて収集しやすいデータであることが特徴で、様々な分析の場面にて活用されています。本記事ではデモグラフィックデータを活用した分析例と分析時の注意点をまとめて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

デモグラフィックデータとは

改めてデモグラフィックデータとは、年齢や性別、職業、所得、家族構成、国籍、学歴といった人口統計学的属性のデータを指します。BtoC(対一般消費者)のマーケティングに携わっている方であれば、デモグラフィックデータを活用したデータ分析やセグメンテーションを実施した経験をお持ちの方が多いかもしれません。

セグメンテーションの切り口や進め方を知りたい方は、別記事にて基本から解説していますので、こちらをぜひご覧ください。
【後編】データの切り方で全く違う結果に!?もう一度知りたい『セグメンテーション』

デモグラフィックデータを活用した分析 例

デモグラフィックデータを活用した分析の具体例をご紹介します。

(例1)この商品は富裕層の50代女性に最も支持されている。
 →商品の売上データを年齢×所得の切り口で分析

(例2)新規で獲得した顧客の中心は30代単身男性であった。
 →新規顧客数を年齢×家族構成の切り口で分析

(例3)60代女性のコンバージョン率が前年と比較して落ち込みが大きくなっている。
 →コンバージョン率の変化を年齢×性別の切り口の分析

上記のようにKGI/KPIとなる指標(売上、新規顧客数など)を、デモグラフィックデータをもとに分析するのが一般的に活用される方法です。分析結果としてグラフで可視化しやすく、実際に活用したことがある方も多いでしょう。


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デモグラフィックデータを活用した分析を行う際の注意点

前章のような分析を行うために必要になるのが、デモグラフィックデータの取得です。多くの会社では、デモグラフィックデータを取得するための仕組みはあるものの、必須ではなく任意での入力にしています。その理由として、入力する項目数が増えることで、その分離脱してしまう人が増えるからです。

例えば、自社ECで商品を販売する場合、一番の目的は商品を購入してもらうことです。「商品に興味を持って購入画面にいくと、必須入力の項目がずらっと並んだ画面が表示されて購入意欲がなくなってしまう」という消費者心理は容易に想像がつきます。

そのため、デモグラフィックデータに関する項目自体は存在するものの、任意にして離脱率を下げるのが一般的です。とはいえ、デモグラフィックデータがなければ分析することもできないため、まずは自社のデータベースにそれぞれの項目がどれくらい入力されているかを確認することが最初のステップとなります。もし入力率が極端に低い場合は、情報取得に向けた取り組みから行いましょう。

未入力データに人為的偏りはないか

分析を行うのに充分な入力率であった場合にも注意しなければいけないポイントがあります。それは、「未入力データに人為的偏りはないか」の確認です。

仮に、顧客リスト上で入力率60%のデモグラフィック項目があったとします。この60%のデータを活用して的を射た分析を行うには、未入力の40%の顧客に、「人為的な偏り」がないかを確認する必要があります。以下に人為的な偏りの具体例を記載しましたので、同様の事象が起きていないか確認してみてください。

(例1)入力は任意だが、会員プログラムの特典を享受する時にだけ入力が必須になっている場合
 →特典を享受するのに積極的なロイヤル層だけが入力を行っている偏り

(例2)店舗型の場合、受付を行う従業員によって任意項目入力の案内方法が異なる場合
 →入会年度、店舗、エリアによって入力率が異なっている偏り

(例3)入力しづらい、もしくは省略しやすい項目の場合
 →国籍の場合、日本における日本人は省略してしまうことによる偏り
 →家族構成の場合、単身女性などは警戒感から未入力にしてしまうことによる偏り

偏りを考慮しないデータ分析にはミスリードの危険性がある

「人為的な偏り」がある状態でデータを分析してしまうと、実態と乖離した考察をしてしまい、ミスリードに陥ってしまう可能性があります。

前章の例1のようにロイヤル層に偏ったデータをもとに分析すれば、一見理想のターゲット像が浮かび上がるはずです。しかし、実態とはずれた結果になっているため、その分析結果をもとにしたマーケティング施策は上手くいかない可能性が高いといえます。

分析に使用するデモグラフィックデータが、分析を行える状態なのか(人為的な偏りがないか)を判断したうえで、分析を行うようにしてください。また、入力率が不足している状態で分析せざるを得ない場合は、結果を可視化する際に未入力の割合をグラフへ記載することも忘れてはいけません。

クロス・マーケティングが正しいデモグラフィックデータ分析の遂行をサポート

デモグラフィックデータを活用した分析は、マーケティングの場面でよく実施されていますが、本記事でご紹介した注意点を押さえておかないと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。
「社内にあるデータが実際に分析に使えるか分からない」「はじめての分析で進め方に不安がある」といった場合はクロス・マーケティングにご相談ください。
クロス・マーケティングでは、データに精通したデータマーケターが正しいデモグラフィックデータ分析の遂行をサポートします。


■参考サイト:
https://www.mapmarketing.co.jp/mm-blog/customer-analysis/demo-gurafikku-de-ta/

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