データマーケティングコラム

構造化データと非構造化データの違いとは?それぞれの特徴も含め解説

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IoTや機械学習などの普及により、データはこれまで以上に重要視されるものとなってきました。それに伴い「構造化データ」や「非構造化データ」といった専門的な言葉もビジネスシーンで用いられるようになってきました。しかしながら、この「構造化データ」や「非構造化データ」の意味やその違いについては、あまりよくわかっていないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、構造化データと非構造化データの違いについて、それぞれのメリット・デメリットも含めて解説していきます。

構造化データとは

構造化データとは、Excelなどのように行と列を持ち、事前に定めた構造に整形されたデータのことです。スキーマオンライトとも呼ばれます。
リレーショナルデータベースのような表形式で管理されたデータが構造化データの主な例で、企業の顧客データ、アクセスのログデータなど、その種類は多岐に渡ります。構造化データは整形されているためデータベース言語のSQLで容易にデータの検索や更新などができるのです。


構造化データ

構造化データのメリット

続いて構造化データのメリットについてみていきましょう。

機械学習で利用しやすい

明確にフィールドが定められ、整理されているため、クエリを作成し実行することで、データ操作が容易にできます。

ユーザーが利用しやすい

データは事前に整形されているため、その扱うデータに関する知識があれば、誰でもデータを利用できます。データの内容や関係を理解している必要はありません。

使えるツールが豊富

各社から構造化データの利用や分析の際に試用・検証されたツールが多数リリースされています。データ管理者は自分の状況に合わせてツールを選択できます。

構造化データのデメリット

構造化データにはメリットばかりではなく、デメリットもあります。ここでは、そのデメリットをみていきましょう。

目的以外の利用がしにくい

事前に定義された構造を持つデータは、設定された目的以外には利用しにくいことが実情です。データ分析の柔軟性や活用は限られたものになるでしょう。

要件変更の際に大きなコストを要する

データの要件に変更があった場合、ほとんどの場合すべての構造化データの更新が必要になります。このコストは非常に大きいものになり、要件の内容によってはストレージの拡張が必要になることもあるでしょう。その場合クラウドベースのストレージを使用していると、後からでもサイズを自由に拡張でき、かつ機器の保守費用がかからないため、コストを圧縮できる可能性があります。

非構造化データとは

非構造化データとは、事前に整形されず元の形式のまま保存され、使用時まで処理されないデータのことを指します。スキーマオンリードとも呼ばれます。
メールやチャットのテキストデータ、IoTセンサーのデータ、画像、音声データなどが主な非構造化データです。


非構造化データ

非構造化データのメリット

非構造化データのメリットもみていきましょう。

自由な形式で利用できる

データは生成された状態のまま保存されているため、用途に応じて柔軟にデータを活用できます。

データを素早く集められる

データを整形処理するためには一定の手間がかかります。非構造化データは、データを収集する際に整形する必要がないため、大量のデータを効率よく集めやすい特徴があります。

非構造化データのデメリット

非構造化データのデメリットも複数存在します。一つずつみていきましょう。

データの利用に手間がかかる

決まった形式がないので、データをそのまま利用することはできません。データの内容や関連事項などに習熟する必要があります。

使用できるツールが少ない

世の中に出回っているデータ分析ツールは構造化データ用のものが多く、ツールの選択肢は限られています。

構造化データと非構造化データの違い

構造化データと非構造化データの違いは次の通りです。

構造化データ 非構造化データ
データ利用のしやすさ 利用しやすい
利用しにくい
データ収集のしやすさ 収集しにくい
収集しやすい
データ利用の柔軟性 ない
ある
分析ツールの豊富さ 豊富
少ない


これらの違いを理解したうえで、データを活用していく必要があります。

半構造化データとは

非構造化データに含まれるが、ある程度は構造が決まっているデータを半構造化データと呼びます。具体的には、主にXMLやJSONデータのことです。
ある程度は構造が決まっているため、整理すれば構造化データへの変換ができるものもあります。また、非構造化データよりも効率的にデータの検索や分析などを実施できます。

構造化データと非構造化データの違いを理解して効果的なデータ活用を

構造化データは、事前に設定された目的に従って定義されたデータです。対して非構造化データは、定義がされておらず柔軟性の高いデータです。いずれのデータも一長一短のため、特徴を理解して効率的なデータ活用をしていきましょう。
クロス・マーケティングでは構造化データ・非構造化データ問わず、データ活用・データ変換のご相談に対応しております。社内に眠るデータ資産を有効活用されたいとお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。


■参考サイト:
https://www.talend.com/jp/resources/structured-vs-unstructured-data/
https://solution.toppan.co.jp/digital/contents/cdp_contents07_0831.html
https://www.purestorage.com/jp/knowledge/big-data/structured-vs-unstructured-data.html
https://infogov-labo.jp/articles/what-is-structured-data-and-unstructured-data/
https://www.seagate.com/jp/ja/solutions/data/big-data/structured-vs-unstructured-data/
https://www.boxsquare.jp/blog/what-is-unstructured-data
https://www.netapp.com/ja/data-storage/unstructured-data/what-is-unstructured-data/
https://www.integrate.io/jp/blog/structured-vs-unstructured-data-key-differences-ja/
https://www.soumu.go.jp/ict_skill/pdf/ict_ev_el_3_1.pdf
https://thinkit.co.jp/article/18514

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