コロナ禍の意識・行動は、個々の基本欲求の方向性を色濃く反映
- コロナ禍の意識・行動は、個々の基本欲求の方向性を色濃く反映
調査結果トピックス
家族との時間や家庭内の空間を大切にするのは、人とのつながり欲求の強い「トレンドキャリアー」。
トレンドキャリアーに属する20〜30代は、比較的楽観的な人が多く、コロナ禍の中でも“みんなと協力して頑張ればなんとかなる”という考え方を持つ。家族も含めた人とのつながりを重要視しており、コロナ禍においては、自炊、家族での食事、家族とのコミュニケーションが以前より増えた割合は、他クラスターに比べ非常に多い。(図3、4)
積極的に情報収集し、新しい取り組みや試みにチャレンジする、明るく外交的な「トレンドセッター」。
新しい商品や情報に飛びつく前向きなクラスター「トレンドセッター」は、明るい未来を切り開くために努力する層。コロナ禍の生活では、動画サイトや地上波ニュースによる情報収集、電子マネーの利用が他のクラスターに先んじていた。オンライン飲み会の参加率も高かったが、今後の継続利用意向は低く、一時的な流行に留まる可能性が高い。(図3、4)
周囲を気にせず、自分が良いと思うことに突っ走る「ムードメーカー」はストイックに身体を鍛える。
人が何と言おうが、何をしようが関係ない「ムードメーカー」は、この先に向けて、自分が正しいと思うことにまい進し、努力もいとわない。コロナ禍で家にいる時間を無駄にしたくないため、自宅で筋トレやヨガなどで体を鍛える時間が増えていた。(図3、4)
◇コロナ禍にあって、人々の意識や行動は、基本的生活欲求の方向性に沿う傾向が平常時より顕著に表れた
消費価値観ポテンシャル・ニーズ・クラスター(PNCL)は、生活における基本的な欲求の方向性によるクラスターであり、生活における行動範囲、人とのコミュニケーション、あるいは生き方そのものの基盤であると考えられます。新型コロナウイルスという未曽有の緊急事態に直面したときに、人々の意識や行動は、生活欲求の方向性を平常時よりもさらに色濃く反映し、そのためにクラスターごとの差異が顕著に表れていました。
◇各クラスター(20〜30代)の特性を踏まえて、アフターコロナの商品・サービス開発のターゲットを検討
今コロナがもたらした不安や心の傷は、環境や状況により人それぞれで、個別の対処は困難といえます。しかし基本欲求クラスターごとに、欲求の方向性を反映する共通要素が少なからずあるとみられ、それに対して政府、自治体、企業が適切な手を差し伸べることで、効果的な不安解消・軽減ができ得ると考えます。With コロナ、アフターコロナの生活を支える商品やサービスの在り方についても、これまでに顕在化しているニーズの延長線上で捉えるだけでなく、基本欲求にもとづいて求める生活の形(誰と、いつ、何を、どのようにしたいのか)を実現するための提案が求められるのではないでしょうか。
調査結果グラフ
(図1)消費価値観クラスター「ポテンシャル・ニーズ・クラスター」の意識上の位置づけ
(図2)消費価値観クラスター「ポテンシャル・ニーズ・クラスター」のマーケットにおける位置づけ
(図3)消費価値観クラスターによるコロナ禍の心理(20〜30代)
(図4)新型コロナウイルス感染症の流行による行動の変化と今後の定着(主なもの)
調査概要
調査手法 | インターネットリサーチ |
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調査地域 | 全国47都道府県 |
調査対象 | 20〜39歳の男女 |
調査期間 | 2020年5月22日〜25日 |
有効回答数 | 本調査1,350サンプル |
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<例>「マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した調査によると・・・」