withコロナ時代 生活者調査からの4つの気づきと将来への展望
- withコロナ時代 生活者調査からの4つの気づきと将来への展望
調査結果トピックス
女性の“健康”“生活基盤”に対する意識変化が顕著。男性は「政治・社会」への関心が高まる。
新型コロナ感染症流行下で、自分の気持ちや考えに大きな変化を感じたTOP3は、「何よりも心身共に健康であることが第一」「生活を支えてくれる職業の人に感謝」「清潔を保つことが健康維持のひとつ」。全般的に女性の方が変化を感じている度合いが高いが、特に“健康”や “生活基盤”に関わる項目の男女差が大きい。一方、男性は、全体で4番目の「政治や社会の制度について考えるようになった」が2番目に多く選択された。(図1)
健康留意の意識は、人との関係性にも影響。
“健康”を留意する気持ちの変化は、総じて女性、特に60代女性で高い。自由回答には「あらゆる場所が清潔になり、人と距離を保てるようになれば、健康に留意しつつ暮らし、外出もできる」などの意見がある。また、「ご近所や友人との危機感の違いに悩む」など、感染予防に対する考え方の違いが人との関係性に影響を及ぼしている。(図2)
近畿エリア、特に30代で「政治や社会制度」に対する関心が著しく高まる。
政治への関心の高まりは地域による差が顕著で、全年代で大阪・京都・兵庫エリアの意識変化が他エリアよりも大きい。特に30代ではほぼ5割に達し、全年代中最多であった。(図3)
コロナ禍経験をきっかけに新しい生活へ。
緊急事態宣言下でも「悪いことばかりではない」と考える人は35%。自由回答には、「危機を乗り越えた先に日本の改革が進む」「今までと違う形の“普通の生活”をしなくては」など、この事態をきっかけに、以前に戻るのではなく、新しい生活を作っていくべきとの意見が挙げられている。(図4)
◇変化の先が見えない不安蔓延の中で“当たり前”を見直し、様々な関係性の中に居る自分を再発見
今回のことで《健康》が何よりも大切と実感し、同時に、周囲の人の健康・防衛意識との違いにまで考えが及ぶようになりました。また、自分の生活が《生活基盤》を担う多くの人によって支えられていること、ずっと一緒にいる、または逆に全く会えない状況下で、《家族》との関係を見つめ直すなど、様々な発見もあったようです。政府・自治体の打ち出す方針・施策に生活が全方位で影響を受け、今まで《政治》に無関心であったことを反省する声もありました。
◇withコロナ時代に向けての4つの気づきと将来への展
今回のコロナ禍を経験した一人一人が感じた気持ち・考えの変化や今後への思いから4つの気づきをまとめました。
●誰もが、社会の中で、人との関わりの中で支えられて暮らしている。
●自分の行動の制約・変化を余儀なくされ、制約の多い立場の人の行動や気持ちを想像し共感することに繋がった。
●「多様な価値観と共存を目指す」方向と、「自分の価値観で選別・選択する」方向との、両方向の意思が示された。
●国や自治体のあり方を真剣に考え、政治を自分ゴトとして捉えるようになった人が増えた。
コロナ禍によって起きた変化は、全く予測できなかった新たなものではありません。これまで目を背けてきた、時代に合わない価値観・習慣による現実社会のゆがみ・矛盾があらわになった、ということだと思います。この流れに逆らわず、柔軟に自らを変えていくことが、個人としても日本という社会としても必要なことではないでしょうか。政府・自治体の打ち出す方針・施策に生活が全方位で影響を受け、今まで《政治》に無関心であったことを反省する声もありました。
調査結果グラフ
(図1)新型コロナウイルス感染症流行と緊急事態宣言の下で、気持ち・考えに大きな変化を感じたもの(全項目/男女別)
(図2)新型コロナウイルス感染症流行と緊急事態宣言の下で、気持ち・考えに大きな変化を感じたもの(抜粋/性年代別)
(図3)新型コロナウイルス感染症流行と緊急事態宣言の下で、気持ち・考えに大きな変化を感じたもの(エリア別)
(図4)新型コロナウイルス感染症流行・緊急事態宣言の下での気持ち・考え
調査概要
調査手法 | インターネットリサーチ |
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調査地域 | 全国47都道府県 |
調査対象 | 20〜69歳男女 |
調査期間 | 2020年5月22日〜25日 |
有効回答数 | 合計3,844サンプル |
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