マーケティングコラム
生活者理解で差がつく!リサーチ2つの習慣
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株式会社クロス・マーケティング
リサーチプランニング部
吉田 誠
私がこの市場調査と関わりを持ったのはバブル崩壊直後の1992年になります。当時、日用雑貨品メーカーにて営業をしておりましたが、バブル崩壊を機に、当時まだ新しい(私が知らなかっただけ)、「確かな情報を提供するこれからのサービス」、「専門性があり且つ 自身にスキルが身につく」、「マーケティング○○」、等々。誠にキャッチーなこの業界の振れ込みに妙に惹かれたのを覚えています。
偉大な先輩方のちょっとした教え
当時より、はや二十数年が経ちますが、これまで続けられたのは偉大な諸先輩方の教えにより身に着けることができた、当たり前といえば当たり前ですが、ちょっとした習慣のお蔭だと思って感謝しています。今回はそんな習慣をこの機会に触れさせていただきたいと思います。
勘所を養う調査票点検のステップ
点検後のデータクリーニング作業は別途集計ソフトで機械的に行うのですが、まず最初にご紹介するのは、手と目と経験と勘を頼りに行う<調査票点検のステップ>についてです。
手作業における重要なステップは、回収票をいきなり頭から見始めるのではなく、フェイスシートから確認し、その対象属性の方の想像を膨らませます。(知人に当てはめたりしながら) さらに、手がかりとなりそうな実態項目設問を確認し、これらの回答から、その想像した人のイメージに肉付けをしていきます。その時点で作り上げた具体的な生活者イメージを持って、あらためて、その人の回答結果として内容点検に臨むという一連のイメージワークとなります。
一方で、調査結果を読み込むことで対象カテゴリーへの理解も深く得られることになります。当時は来る日も来る日も調査票をめくる、まさに一石二鳥の苦行でした。
予備フィールドワークの習慣化
普通の事、当たり前の事、は、その物やテーマや状況・環境を知っている人にとっての常識ですが、我々リサーチャーがいただく課題やテーマは、「知っている様で知らない」ことが往々にしてあります。そのため、当たり前の準備かもしれませんが、まず最低限必要になるのは、自分の中に消費者の視点や意見を持つことが重要です。
この予習をすることで、何かしらの意見を持つことが、その後の調査課題の共有や計画をいくらかスムーズにしてくれます。
今後もまた、教えに立ち返りながら…
困ったとき、悩んだとき、これからも私は古き先輩方の教えに立ち返りながら・・・。基本に戻って精進していきたいと思います。
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