マーケティングコラム

中学生のスマホ使用時間の理想はどれくらい?スマホが及ぼす影響も紹介

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近年、中学生からスマホを持たせる家庭が多いなか、使用時間の長さが問題視されているケースが多く見受けられます。スマホの使用時間が長いと学力に影響するといわれることもあり、子どもを持つ親からすると、「適切な使用時間の範囲で使わせたい」と考える方もいるようです。今回は、中学生がスマホを使う時間の理想をはじめ、使用時間が長いとどのような影響を及ぼすのかを解説します。

【中学生】スマホの使用時間の理想は2時間程度

中学生が1日あたりにスマホを使用する理想の時間は2時間程度です。スマホの利用用途としては動画視聴、ネットサーフィン、SNSなどさまざまなものが考えられます。

モバイル社会白書2023年版「子どものICT利用」によると、中学生のスマホ利用終了時間は、最も多いのが夜10時までで、次いで夜11時までとなっています。なかには夜12時以降まで使用しているケースも見受けられました。

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出典:モバイル社会研究所「モバイル社会白書2023年版」
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/wp23/pdf/wp23_chap7.pdf

スマホの使用時間の長さが影響すること

中学生にスマホを持たせるメリットとして、下記の点があげられます。

・緊急連絡手段を確保できる
・位置情報を利用した居場所の確認ができる
・SNSのようなコミュニケーションアプリを通じてコミュニケーション能力を向上できる
・情報収集能力を養える
・ITリテラシーを身に付けられる

その反面、長時間の使用はデメリットと捉えられる点も多いです。
例えば、学力への影響が懸念されます。勉強する時間がスマホの使用で削られてしまうほか、通知が気になって勉強に集中できなくなることも考えられるのです。

また、LINEやX(旧Twitter)などのSNSで不特定多数とつながり、コミュニケーションを取ることで、トラブルに発展するケースも増えています。投稿の炎上や著作権侵害、自撮り被害、いじめなどトラブルの種類は多岐にわたっており深刻化するケースも多いです。

さらに、スマホの利用は視力の低下につながるとされています。毎日長時間スマホを使用している場合、スマホと目の距離が近づく時間が多くなるため、近視になりやすいとされているのです。

文部科学省の調査によると、裸眼視力が1.0未満の中学生は61.23%に達し、過去最多(2022年時点)を記録しています。視力低下の要因のすべてがスマホの利用とはいえないものの、割合が年々増加していることを考慮するとスマホも一因と考えられます。

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出典:文部科学省「令和4年度学校保健統計(確定値)公表」
https://www.mext.go.jp/content/20231115-mxt_chousa01-000031879_1a.pdf


そのほか、スマホの利用によって下記のような心身の影響をもたらすおそれがあります。

・睡眠不足
・ストレートネック
・肩こり
・頭痛
・集中力の低下
・うつ病
・肥満

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中学生のスマホの使用時間と時間帯の実情

ここからは、青少年(中学生を含む)のスマホ使用時間と時間帯を実態調査の資料をもとに紹介します。

中学生のスマホ平均利用時間

中学生の理想とされているスマホ利用時間は2時間ですが、内閣府が発表した資料によると2023年におけるスマホの平均利用時間は、約2時間45分(165分)でした。理想とされている使用時間よりも少し長いのが現状です。

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出典:こども家庭庁「青少年のインターネット利用環境実態調査」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00100105


また、2023年における使用機器をスマホに限定しない、中学生のインターネットの平均利用時間は、約4時間42分(282分)でした。5時間以上インターネットを利用していると回答した中学生の割合も高く、多くの時間をインターネットに使用していることがうかがえます。

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出典:こども家庭庁「青少年のインターネット利用環境実態調査」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00100105

中学生がスマホを使う時間帯

中学生は、特に17時から18時台や21時以降にスマホを利用することが多いです。
この時間帯は、学校や部活動が終わり、家庭での自由時間にあたります。例えば、部活動の後や夕食後、勉強の合間にスマホを使うことが多いようです。


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出典:NHK放送文化研究所「国民生活時間調査2020」
https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-jikan/

【中学生】スマホを何に使っているか

スマホにはインターネット検索をはじめ、動画視聴やゲームなど、さまざまな使用用途があります。ここからは中学生がスマホを何に使っているのか、調査データをもとに客観的な内容も含めて紹介します。

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出典:こども家庭庁「令和5年度青少年のインターネット利用環境実態調査」報告書
https://www.cfa.go.jp/policies/youth-kankyou/internet_research/results-etc/r05

動画視聴

中学生のスマホ利用で、特に人気が高いのが動画視聴です。上記のデータから、全体の9割近くが動画を見るために利用していることが分かります。

動画のなかでもYouTubeは中学生の間で非常に人気があり、教育系やエンターテイメント系など、幅広いジャンルのコンテンツが視聴されています。また、ドラマやアニメをインターネット上で視聴する中学生も増えており、NetflixやAmazon Prime Videoといったストリーミングサービスの普及が後押しをしているのです。

これらの動画視聴サービスにより、いつでもどこでもさまざまな動画を楽しむことができるため、中学生がスマホで動画を見る割合が増加しています。

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コミュニケーション

中学生にとってスマホは重要なコミュニケーションツールのひとつです。約85%の方がLINEやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSを活用し、リアルタイムでのメッセージのやり取りや写真、動画の共有を行い、友達との交流を積極的に楽しんでいます。

また、スマホは家族との連絡手段としても活用できます。例えば、外出時の連絡や緊急時の連絡など、日常生活のさまざまなシーンで役立つのです。

このように、中学生にとってスマホはコミュニケーションツールとして必要不可欠な存在になっています。

検索

中学生はスマホを使って気になったことを検索することも多いです。こども家庭庁の「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」でも、「検索する」の割合が83%で、スマホの使われ方の上位となっています。

また、MMD研究所の調査結果によると、学校によってはスマホの持ち込みが許可されており、スマホでの検索を学校の勉強で使用するところや、YouTubeで問題の解き方を調べる場合もあるようです。

スマホは簡単にインターネットにアクセスできるため、学習の補助ツールとしても有効活用されています。

音楽視聴

中学生にとって、スマホでの音楽視聴は日常的な楽しみ方のひとつです。多くの中学生が音楽を聴きながら勉強することが一般的となっていることもあり、約8割の方が音楽視聴にスマホを利用しています。

MMD研究所の調査によると、スマホで音楽を聴いている人が多いのは、中学生から30代までの世代であることがわかっています。スマホがあれば手軽に好きな音楽を再生できるため、通学中や自宅でのリラックスタイムなど、さまざまな場面で利用される機会も多いのです。

音楽ストリーミングサービスの普及もスマホで音楽を楽しむ習慣をさらに促進している要因だと考えられます。

出典:MMD研究所「音楽とゲーム機に関する調査」
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1736.html

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ゲーム

中学生にとってスマホゲームは、手軽で魅力的な娯楽です。モバイル社会研究所の調査結果によると、小学生の約6割、中学生の約7割がスマホゲームを利用しています。

スマホゲームは短時間で気軽に楽しめるほか、友達とオンライン対戦や協力プレイできるゲームも多く、コミュニケーションの一環としても利用されているのです。放課後や休憩時間など、さまざまなシーンでスマホゲームが中学生の日常に浸透しています。

出典;モバイル社会研究所「小中学生 ゲームするならスマホ派?ゲーム専用機派?」
https://www.moba-ken.jp/project/children/kodomo20231122.html

まとめ

スマホを長時間使用すると、勉強時間が減ったり集中力が途切れたりして、学力が低下するリスクもあります。とはいえ、ルールを決めて使用すれば、情報収集能力やITリテラシーの向上も期待できます。今回紹介したデータを参考に、中学生向けサービスを訴求する場合のアプローチ方法を検討してみてください。

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