マーケティングコラム

ウェビナーとは?特徴やメリット・デメリットを解説

Facebook X
マーケティングの世界では、近年インターネットを活用したビジネスセミナーが注目されています。これをウェビナーといいます。集客やコスト面でのメリットがある反面、うまく使いこなさないと十分な効果が得にくい面もあります。企業として実施を検討していたり、自分がその担当者になっていたりする場合は、開催目的や具体的な進め方について、事前にしっかりとした戦略を立てることが重要です。

ウェビナーとは何か

ウェビナーとは、ウェブとセミナーを組み合わせた造語です。多くの人を一堂に集めて発表を行うオフライン型のセミナーとは異なり、インターネットで参加者を募り、定められた日時にオンラインで実施されるセミナーです。国内では比較的新しいスタイルですが、先進各国ではかなり前から効果的なマーケティング手法として評価されています。

近年、国内でも導入する企業が増えていますが、大別すると生放送方式と録画方式があります。生放送方式はリアルタイム配信で、意見交換が可能という点がメリットです。主催者側が一方的に話を続けるのではなく、チャット機能などを使い参加者がルールに従って質問したり意見を述べたりできます。録画方式は、事前に作成した動画コンテンツを配信する方式で、参加者は自分の都合のよい時間にセミナーを受けられるというメリットがあります。

ウェビナーのメリット・デメリット

メリット

参加者の立場におけるウェビナー最大のメリットは、簡単に参加できるという点です。インターネット環境とパソコンやスマートフォンなどさえあれば、自宅やオフィスで手軽に受講できます。オフライン型では、自分の周囲に知らない人物が多数いる中で堂々と質問するのは意外と勇気が要ります。ウェビナーであれば、実際には自分の周囲に人がいないので、プレッシャーが緩和されて比較的気軽に質問できます。その結果、より詳しく知りたいことや確認したいことが分かり、セミナーの理解度が深まるというメリットもあります。


20200626_02


主催者側のメリットとして代表的なことが2つあります。1つ目は、コスト削減が可能なことです。オフライン型の場合は会場を借りる費用がかかりますし、規模によっては会場の案内役や警備担当、交通整理者といった人件費もかかります。しかし、ウェビナーの場合は、自社の会議室などを会場にしてセミナーを実施できるため、そうした経費が発生しません。さらに、実際にオフライン型で開催したセミナーを録画しておけば、自社のセミナーコンテンツとして録画方式で何度でも配信でき、費用対効果も高くなります。

2つ目は、セミナー参加者がセミナーの内容などをどう評価しているか、といったデータを迅速に得られることです。ウェビナーのツールにもさまざまなものがあり、アンケート機能は多くのツールに付いています。会場で参加者にアンケート用紙を配布して記入してもらう方式だと集計に時間がかかりますが、ウェビナーのツール機能を活用してセミナー中や、視聴後にアンケートを実施すれば、その場でデジタルデータが得られます。

デメリット

オフィスなどインターネット環境が整っている場所であれば問題ありませんが、視聴可能環境が整っていない場合は配信や参加ができません。参加者側の通信環境やパソコンなどの問題でセミナーに参加できないといったケースは、基本的には参加者の責任に帰するものです。しかし、主催者側としては極力そうした事態が回避できるように、通信環境や機器の能力、使用するソフトウエアのバージョンなどについて推奨事項を明示しておくことが求められます。また、セミナーの途中で突然主催者側の回線が切れてしまい、セミナー内容の配信ができなくなるというケースもあります。こうしたトラブルが起きると、たとえセミナーの内容が良くても、参加者に不信感を受け付けてしまうことになりかねません。

オンライン/オフラインにおける集客の違い

オフライン型は、参加者にとって指定された時間までに会場に移動しなければならないという負担があります。したがって、主催者にとって集客は簡単ではありません。集客手段として顧客リストなどを使って案内メールや郵便物を送る、電話で勧誘するなどで参加を呼びかける方法はマンパワーも使いますし、一定のコストも発生します。しかし、できるだけ多くの参加者を集めるには、こうしたプッシュ型の集客方法が重要になります。

一方、オンライン型、つまりウェビナーの集客は、オフィスや自宅などどこからでも参加できます。移動負担が無いので参加者にとってはハードルが低く、極端に言えば世界中から参加できるわけですから、オフラインセミナーよりは集客しやすいという見方もできます。加えて、セミナー告知のためのマンパワーや経費もさほどかかりません。しかし、肝心のセミナー告知情報が掲載されているサイトのアクセスが少なかったり、セミナーの申し込み方法が分かりづらかったりというサイト設計上の問題や、参加者が開催時間を忘れてネット参加できなかったという事態もあります。そのため、わかりやすいサイトデザインの追求や、開催前のリマインダ送付機能を設けるといったきめ細かな工夫が求められます。


20200626_03


ウェビナーを活用する際の注意点

オフライン型にはない注意点として、最適の配信方法を選択することと、必ず事前に本番と同じ環境でリハーサルをすることが挙げられます。

規模が大きなセミナーを行う予定であれば配信可能な最大数が多いツールが、生放送方式で参加者とのディスカッションタイムを設けるのであれば双方からのやり取りが可能なチャットなどの機能があるツールが必須条件となってくるでしょう。それぞれ強みや特徴がありますから、目的に応じたツールの選択が大事です。また、セミナーの開始時間になって流れるはずの動画が流れなかったり、音声が出なかったりすると台無しになりますから、必ず事前に本番と同じ環境でリハーサルをしましょう。本番同様の通し稽古をすることで、システムや時間の問題などを、開催前に解決できます。

生放送形式で開催するのであれば、配信側と視聴側の双方向性を意識した運営になるよう気を付けます。リアルな会場であれば、全体のざわつき具合など、会場の雰囲気を感じ取ることができます。しかし、発表者が延々と話し続ける一方通行の運営だと、画面を眺め続けるだけの参加者は飽きてしまいます。また、誰の視線も気にしなくて良いので、すぐに視聴をやめてしまいやすいといった問題もあります。チャット機能などを使って質問を求めるなど、参加者とコミュニケーションをとり、最後まで視聴してもらえるような構成を立てておくことが大切です。


オフライン型でもオンライン型でも、ビジネスにどう役立てるかという戦略を立てておくことは重要です。たとえば、参加者にアンケートを求めるのも有効です。参加者の評価や要望などのデータを分析し、内容を改善することで、次回の参加者や出席率の向上が期待できます。回を重ねるごとに内容が充実していけば、自社商品やサービスの評価が上がり、自社ブランドの認知度も上がっていくことにもつながります。やりっぱなしで終わっては意味がありません。ビジネスに反映させるゴールを企画段階から設定する必要があります。

関連コラム

マーケティングコラム
あの世代の呼び方は何?各世代へのマーケティング方法もご紹介
「団塊の世代」や「Z世代」など、生まれた世代によってさまざまな名称が付けられています。マーケティング担当者であれば、それぞれの世代の名称と特徴を把握し、世代ごとにあわせたマーケティングを実施しましょう。 本記事では、それぞれの世代の呼び方について説明し、各世代に合ったマーケティング方法を解説します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
独身の人が増えすぎている?未婚の割合や増加の理由を解説
結婚して家庭をもつことが当たり前だった時代からは一変し、生涯を独身で過ごす人が増えています。なぜ未婚率が高くなっているのでしょうか。今回は、未婚の割合や未婚の人が増えている理由について解説します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
中学生のスマホ使用時間の理想はどれくらい?スマホが及ぼす影響も紹介
近年、中学生からスマホを持たせる家庭が多いなか、使用時間の長さが問題視されているケースが多く見受けられます。スマホの使用時間が長いと学力に影響するといわれることもあり、子どもを持つ親からすると、「適切な使用時間の範囲で使わせたい」と考える方もいるようです。 今回は、中学生がスマホを使う時間の理想をはじめ、使用時間が長いとどのような影響を及ぼすのかを解説します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
犬派か猫派か?どちらが人気?性格や相性を徹底解剖!
ペットを飼っている人や、これから飼いたいと考えている人にとって気になるのが「犬と猫はどちらが人気なのか?」という点ではないでしょうか。また、犬派と猫派それぞれの性格や相性などについて気になる人も多いかと思います。本記事では、犬派と猫派どちらが多いのか、また性格や相性はどうかを徹底解剖します。弊社で行ったアンケート結果もふまえて解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
α世代の次の世代とは?β世代の特徴や取り巻く環境を予測しよう
今注目されているZ世代の次がα世代と呼ばれており、さらにその次がβ世代にあたります。Z世代以降は、デジタルネイティブであることが特徴ですが、マーケティング担当者や商品の開発担当者であれば、β世代とはどのような世代なのか、今と取り巻く環境がどのように変化しているのか気になるのではないでしょうか。今回は、β世代の特徴やβ世代を取り巻く環境について解説します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
推し活の経済効果はどれくらい?市場規模と推し活マーケティングのメリットとは
若年層に適確なアプローチができないなど、従来のマーケティング手法に限界を感じてはいませんか。商品やサービスのターゲットとして、「推し活に力を入れる消費者」に絞る方法もあります。 推し活とは、推し(お気に入りのキャラやアイドルなど)を応援する活動のことです。今回は、推し活の経済効果や企業が推し活マーケティングに力を入れるメリットについて紹介します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
団塊の世代はいついなくなる?高齢化で生じる問題と対策を紹介
団塊の世代は、全人口に占める割合の大きさから、社会に多大なる影響を与えてきました。高齢化の話題に接して、団塊の世代の存在感に驚いた方もいるのではないでしょうか。今回は、団塊の世代の高齢化問題と企業の対策について紹介します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
デジタルマーケティングコラム
【TikTok】バズる時間帯はいつ?曜日ごとのバズりやすさとあわせて解説
TikTokは短期間で多くのユーザーにリーチできるプラットフォームです。しかし、効果的な運用には、適切な投稿時間を見極めなければなりません。社内でTikTokの運用を開始する際に、まず押さえておくべきなのが「バズりやすい時間帯と曜日」です。今回は、TikTokでバズるために最適な投稿時間や曜日について詳しく解説し、投稿時に押さえておくべきポイントについても紹介します。
# デジタルマーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
デジタルマーケティングコラム
SNSのエンゲージメントとは?SNS別の確認方法や向上施策も紹介
最近では中小企業でも、流入チャネルを増やすためにSNS活用を始めるところが増えてきました。SNSの運用を成功させるためには、できるだけ多くのエンゲージメント(リアクション)を得ることが重要です。今回は、SNSにおけるエンゲージメントについて、確認方法や向上させるための施策を解説します。
# デジタルマーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
ご相談・お見積もり依頼
【法人・個人様】
フリーダイヤルでのお問い合わせ
0120-198-022
※ モニター様からのお電話でのお問い合わせは受け付けておりません。
資料ダウンロード