インサイトスコープ
ファンとのつながりを強くする、モスバーガーの戦略第3回 カード施策の広がりと利便性を高めるネット注文
公開日:
会員サービスには、メールマガジンやクーポンをもらえる「モス Web会員」というものがあります。モスカードは一人で複数枚持つこともできますが、カードを持っていなくてもWeb会員になることができます。モスカードの発行枚数は約200万枚、モス Web会員は約290万人、カードのWeb登録もしているモス カード会員は約20万人です(2017年4月時点)。お客さまが使いやすいサービスを選んでいただけるようになっています。
デジタルとリアルのカード施策
会員サービスには、メールマガジンやクーポンをもらえる「モス Web会員」というものがあります。モスカードは一人で複数枚持つこともできますが、カードを持っていなくてもWeb会員になることができます。モスカードの発行枚数は約200万枚、モス Web会員は約290万人、カードのWeb登録もしているモス カード会員は約20万人です(2017年4月時点)。お客さまが使いやすいサービスを選んでいただけるようになっています。モスカードは今後もより多くの方に利用してもらいたいと考え、これまで店舗に限られていたカードの発行場所を増やす施策を進めています。そのひとつが「モバイルモスカード」です。ポイントカードなどを整理できるアプリ「スマホサイフ」に追加することで発行されます。カードを携帯する負担の軽減にもつながるのが、デジタルの利点です。
一方でリアルのカードでは、自分で使ったり、お知り合いに贈ったり、楽しさが広がります。モスカードは、JALのマイレージと交換できるようにするなど、外部企業との連携を進めています。3月より、数量限定ではありますが、ドン・キホーテの店舗でチャージ済みのギフト用のカードを発売しました。ドン・キホーテで購入された方には、モスバーガーの持ち帰り用手提げ袋を模した袋に入れ、カードをお渡ししています。
※店舗によっては、取り扱い終了となっているデザインがございます。
ネット注文で満足度を高める
来店頻度を高めるためには、店舗でのサービス向上が大きなポイントになります。モスバーガーは他のハンバーガーチェーンと比較して、購入に時間がかかると言われてきました。商品提供に時間がかかるのは、店舗で調理をしてできたてを提供しているからで、これはモスバーガーの根幹となる部分なので、変えることはできません。しかし、入店から商品を受け取るまでの時間を一般的なファストフード店舗と比較したところ、注文や会計の時間に大きな差はなく、差があるのは商品提供の時間だけであることがわかりました。つまり、先に注文を聞いておけば、商品のクオリティを維持しながら時間を短縮できるわけです。そこでお持ち帰り注文にも対応したネット注文を始めました。ネット注文にはもうひとつの狙いもあります。今後、少子高齢化が進むと労働人口が減少していくことになりますが、接客の一部をネットでも対応できれば、店舗での作業を軽減することができます。また、正確に注文をお受けすることができるのもメリットのひとつです。店舗で現金の授受をしなくてもいいという点で、モスカードも店舗の効率化に貢献できていると考えています。
少子高齢化による人口減少は、さまざまな業界へ影響を与えています。当社としても、店舗があるエリアでいかにファンを増やし、活性化させるのかを課題として取り組んでいます。ソーシャルメディアは、公式のTwitterとFacebookを運営し、月に12本程度の投稿をしており、内容は企業の一方的な発信にならないよう心掛けています。モスバーガーではエリアごとに独自商品を販売することもあり、限定感のある情報提供をすると、実際に店舗への来店も増え、手ごたえを感じています。
SNSをはじめ、多くの情報があふれる中で、いかに効果的に情報を提供できるかは大きなポイントで、そこをうまく伝えるのがダイレクトマーケティング部門の役割であると考えています。デジタル技術も進化していますから、今後は購買者や購入時期などの情報を集めることで、より適切なタイミングで、適切な人に向けて、適切な情報を配信することが可能になるかもしれません。よりモスバーガーのファンになってもらうためのチャレンジは積極的に進めていきたいと考えています。
顧客満足度の向上と店舗作業の軽減が狙い。※お届けサービス実施店舗のみ