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ロングセラーブランドの活性化戦略第3回 ナンバーワンブランドを目指す
公開日:
モンデリーズ・ジャパン株式会社
マーケティング本部 シニアブランドマネジャー
森 繁弘
クロレッツは発売以来、継続して「息スッキリ」を訴求しています。主にテレビCMや店頭といったトラディショナルなメディアを使って、このキーワードを発信してきました。しかし、近年消費者のメディア接触形態は大きく変化し、インターネットやOOHの占める割合が増しています。テレビは依然として影響力のあるメディアですが、テレビだけへの投資では効率面で課題があることがわかってきました。「スッキリ総研」というキャンペーンサイトを立ち上げたのにはこうした背景があります。
Webコンテンツを通じてクロレッツを身近に
クロレッツは発売以来、継続して「息スッキリ」を訴求しています。主にテレビCMや店頭といったトラディショナルなメディアを使って、このキーワードを発信してきました。しかし、近年消費者のメディア接触形態は大きく変化し、インターネットやOOHの占める割合が増しています。テレビは依然として影響力のあるメディアですが、テレビだけへの投資では効率面で課題があることがわかってきました。「スッキリ総研」というキャンペーンサイトを立ち上げたのにはこうした背景があります。「スッキリ総研」では、性別や年齢、ペットを飼っているかなど、日本全国で行ったアンケート調査の結果をデータベース化して、サイト訪問者の属性と照らし合わせることでスッキリ度を測る「スッキリ国民調査」や、様々な企画を通して世の中をスッキリさせる「スッキリ学会」といったコンテンツを掲載しています。
「スッキリ学会」は、様々な分野で活躍している人を教授に見立てて「スッキリ」をテーマにした研究に取り組んでもらうものです。Webメディアで著名なライターであるヨッピーさんに、大学を留年しそうな学生と一緒に親に謝って「スッキリ」するといったものや、作家の志茂田景樹さんの奇抜な髪型を「スッキリ」させるといった遊び心のあるコンテンツで、順次新たな“研究”が追加されています。
ガムを噛んでスッキリするという機能や効果を訴求するのではなく、人の気分や感情など、広い意味で世の中をスッキリさせるというアプローチは非常に評判がよく、今後も継続していきたいと考えています。
ミント菓子と合わせてカテゴリートップを目指す
私たちモンデリーズ・インターナショナルが掲げるテーマに“Create delicious moments of joy.”(喜びに溢れたおいしい瞬間を創り出そう!)というものがあります。お菓子を通じて楽しい時間を作るために、真面目に機能を訴求するだけではなく、そこに楽しさや面白さも感じてもらいたいと考えています。「スッキリ総研」でも国民投票や学会といったシリアスなイメージの言葉を使いながら、遊び心を感じるようなコンテンツとして届けることで、クロレッツというブランドに真面目さだけではなく楽しいイメージも持っていただけるようにしていきたいです。中期的には、ガムと2014年の秋に参入したタブレット状のミント菓子「クロレッツ ミントタブ」を合わせて、カテゴリーでナンバーワンブランドになることを目指しています。タブレット状のミント菓子でも「スッキリ」と「長続き」というブランドエクイティを掲げています。通常のタブレットは40秒程度で溶けてしまいますが、「クロレッツ ミントタブ」は口の中のスッキリ感が10分続くという機能を掲げています。クロレッツからミント菓子を発売するとブランド内で競合してしまうという懸念の声もありましたが、結果的には会議前などの時間がないときはタブレット、移動中やデスクワーク中のガムといった形でニーズも異なり、タブレット発売後にガムの売上げも伸びるという、私たちにとっても想定外の現象も起きました。
ガムについては全国の営業担当の努力もあり、キャンペーン開始前の段階で過去最高のシェアを突破しました。今後、さらに伸びていくことを期待しています。生誕30周年を迎えて9月以降もさまざまな企画で話題を集め、クロレッツはこれからもナンバーワンスッキリブランドを目指していきます。