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寺田倉庫、倉庫業から「余白」を創造するプロフェッショナルへ第2回 ネットオークション、ファッション…他業界とのコラボ
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「minikura」のネーミングは、代表の中野善壽に「個人向けに1点1点管理するサービス」のアイディアを相談する過程で名付けられました。 元々、寺田倉庫のトランクルームサービスは、どちらかというと富裕層向け、年齢層も50代くらいがボリュームゾーン。「minikura」のサービスを始める前、私たちは若い女性がメインのユーザー層になるのでは、という仮説を立てていました。一人暮らしで駅の近くに住みたいけれども収納が限られているという方に、気軽に使ってもらえば、住みたい街に住めるのではないかという想定です。しかし実際にサービスを開始してみると、利用者で多いのは30〜40代の男性やファミリー層。思い出の物が増えたり、収納スペースが足りなくなったりしたときに、使っていただいているケースが多いようです。
他社とのコラボレーションで事業がひろがる
「minikura」のネーミングは、代表の中野善壽に「個人向けに1点1点管理するサービス」のアイディアを相談する過程で名付けられました。 元々、寺田倉庫のトランクルームサービスは、どちらかというと富裕層向け、年齢層も50代くらいがボリュームゾーン。「minikura」のサービスを始める前、私たちは若い女性がメインのユーザー層になるのでは、という仮説を立てていました。一人暮らしで駅の近くに住みたいけれども収納が限られているという方に、気軽に使ってもらえば、住みたい街に住めるのではないかという想定です。しかし実際にサービスを開始してみると、利用者で多いのは30〜40代の男性やファミリー層。思い出の物が増えたり、収納スペースが足りなくなったりしたときに、使っていただいているケースが多いようです。「minikura」がスタートしたことを契機に、当社の事業にも新たな可能性も生まれています。最初は東急電鉄沿線に掲出していた「minikura」の交通広告が、ヤフーの方の目に止まり、お声がけくださったことがきっかけでした。ここから生まれたサービスが「minikura」に預けた物をヤフオク!で売ることができるというもの。オークション初心者の方でも簡単に出品でき、落札された品の梱包や発送も当社が行うという仕組みです。 このコラボレーションを通じ、「minikura」のプラットフォームが様々な課題解決に有用であるという気づきを得ました。そこで2013年から、APIを通じてこのソリューションを幅広いジャンルの企業に提供しようと、プラットフォームビジネスを開始しました。
その一つが、フィギュアの企画・製造・販売をてがけるバンダイ社のコレクターズ事業部とのコラボレーションでした。もともと「minikura」では、フィギュアやアニメグッズといったコレクションの対象になる物の取扱量は多く、以前、同人誌即売会「コミックマーケット」で「minikura」を紹介するチラシを配布したこともありました。ところがコレクションの保管場所として「minikura」が使えることを訴求しても、期待したほどの効果は得られませんでした。寺田倉庫という会社が、会場にいた方たちにとって馴染みがなかったことがその原因に挙げられると思います。一方で、顧客に届きやすい立場の方から、当社のサービスについて語ってもらえば、可能性が開けるのではないか、という考えもありました。そこで生まれたのが、バンダイユーザーに向けた、フィギュア専用の保管サービス「魂ガレージ」。これは「minikura」のシステムがベースとなっていて、お預かりしたコレクションを、1点1点撮影し、マイページで管理ができるようにするものでした。
「minkura」で預けた商品は、簡単にヤフオク!に出品することができる。
スタートアップ企業への出資
こうした取り組みを機に、「minikura」では様々な企業との連携を今現在も進めています。大手企業に限らずスタートアップ企業と一緒にビジネスを進めることで、今まで思いつかなかったような新しいアイディアにつながるのではないかという期待も生まれています。その一つとして、女性向けファッションレンタルサービスの「エアークローゼット」への出資および事業をスタートする支援を行いました。エアークローゼットは、プロのスタイリストによりコーディネートされた洋服を届けるという会員制サービスです。「minikura」の仕組みを活用し、洋服をサイトで在庫管理、また配送までを対応しています。
今後もスタートアップ企業への出資や、「minikura」サービスとの連携を図っていくことで、その企業が本来目指していた形で事業をスタートできるような支援をしていきたいと考えています。「minikura」のチームには、柔軟な考え方が求められるので、意欲を持った社内の若手メンバーが集まり、私たちのAPIを通じてこそ実現できる面白いアイディアがないか、日々議論しています。
次回は、私たちのプロモーションや今後の展開などについてお話します。
「minikra」のシステムが使われている、ファッションレンタルサービスの「エアークローゼット」。