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B to CからB with Cへ 顧客起点のマーケティング論第2回 顧客時間を理解したマーケティング実践事例
公開日:
株式会社良品計画
WEB事業部長
奥谷 孝司
お客様との時間共有の重要性が把握できたら、いよいよ顧客時間を軸としたマーケティングの実践です。今回はお客様にいかに弊社のマーケティング施策に時間を割いて頂いているかを具体的な事例を中心に解説をしていきたいと思います。
お客様の時間をいかに企業に対して使って頂けるか?
お客様との時間共有の重要性が把握できたら、いよいよ顧客時間を軸としたマーケティングの実践です。今回はお客様にいかに弊社のマーケティング施策に時間を割いて頂いているかを具体的な事例を中心に解説をしていきたいと思います。Social Mediaの最大の活用法はOwned Media回帰
良品計画はSocial Mediaが台頭してくる10年以上前から、ネットを介したお客様とのものづくりを実践し、多くのお客様から「消費者の声を大切にする」企業として認知されています。そのような社風もあり、弊社のSocial Mediaへの参入は比較的早期に、容易に実践することができたと言えます。そのような中で現在ではfacebookを中心に多くのお客様とのつながりを形成しているわけですが、Social Mediaの真の活用方法はいかにお客様にSocialIDを引っさげて自社メディア(Owned Media)や自社キャンペーンに入ってきてもらうかにあると私は考えます。(図参照)
したがって、これからのマーケティングにおいてSocial Mediaの活用はSocialMediaプラットフォーム(facebook, Twitter , mixiなど)内での拡散だけでなく、きっかけをSocial Media内で醸成し、如何に自社メディア、キャンペーンサイトに来てもらうかが重要なわけです。この一連の流れそのものにお客様の時間が詰まっているのです。
Social Mediaを活用した時間共有型キャンペーン 『MUJI HOMEMADE』
上記のような概念を具現化した事例として2012年のクリスマスに行ったキャンペーンである『MUJI HOME MADE』について触れておきます。このキャンペーンの成功はやはり、今でもタブー視されている店舗からのスマートフォンを活用した写真撮影と情報の拡散、offline(店舗)でしか体験できない圧倒的なジオラマとお菓子の匂いという五感への訴求と共感が、Social Media上に広がったことが要因と言えるでしょう。一見Social Mediaを使った高度なマーケティング施策に見えるかもしれませんが、実はお菓子の街という昔からあるアナログな情報発信をデジタルに載せて伝えているだけなのです。
デジタルマーケティングの可能性
O2Oキャンペーンで我々が最も気にしていることは単なるOnline to Offlineだけでなく、その後に続くOffline to Onlineです。お客様が店舗(Offline)からいかに面白い情報をSocial Mediaというお客様自身がMedia化した場所で拡散してもらえるかがこれからのデジタルマーケティングキャンペーンの肝であり、お客様に時間を使ってもらうということにつながる重要な要素と言えます。今回は少し当初予定を変更してじっくりとSocial Mediaを活用した時間共有型マーケティング事例に話を絞ることにしました。最終回は前回お約束した通り、マーケティングの可視化と関与維持についてMUJI passportから見えて来るデジタルCRMの可能性について言及したいと思います。