グローバルコラム

ハノイとホーチミンでこんなに違う!コーヒー一口で味の好みがわかります

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Kadence International Company Limited(ベトナム)※
※Kadence International Company Limitedは、株式会社クロス・マーケティンググループのグループ会社の一つです。

Vu Pham

 前回のグローバルコラムで、英国で人気の「フラットホワイト」が紹介されましたが、私たちベトナム人もコーヒーへのこだわりでは負けていません。生産量も“コーヒー大国”ブラジルに次いで第2位に位置しており、ベトナム人の生活にとってコーヒーは欠かせないものであると言えます。

 さて、日本のみなさまは、このパッケージをご覧になったことがありますか。


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 ベトナムで親しまれているドリップ式のコーヒー「cà phê phin(カフェ フィン)」です。ベトナムでは、コーヒーフィルターを使ってドリップしたものに牛乳ではなくコンデンスミルクを入れて飲むのが主流ですが、この時のコーヒーとコンデンスミルクの比率に各地域の人々の味の好みが表れています。

 北部のハノイの人々は苦めのコーヒーを好む一方、南部のホーチミンではコーヒーとミルクそれぞれの香りが楽しめるような少し甘めのコーヒーが人気です。最初にご紹介したパッケージは、市場調査の結果によって示された消費者の好みを反映して作られました。よく見ると、ミルクの量に違いがあることがわかります。

 ベトナムでは、一般的に北部より南部の人々の方が甘みを好むと言われています。大手食品会社のコーヒーに関する調査に携わった時に、この説を証明する出来事がありました。会場調査(調査対象者を会場に集め、実際に商品に触れて評価してもらう。試飲や試食も行う)に参加してくださったホーチミンの方たちは、コーヒー1カップに対し平均5.6グラムの砂糖を入れていました。ホーチミンから南西に広がるメコンデルタ地方の南部ではさらに増え、10.4グラムという方もいました。この傾向は繰り返し実施した調査でも見られ、南部の人々の甘み好きという説が信ぴょう性を増す結果となりました。ハノイとホーチミンを訪れる機会がありましたら、ぜひアイスミルクコーヒーを飲んでみてください。違いを実感していただけると思います。

 東南アジアの中でベトナムほどバラエティーに富んだロケーションでコーヒーを楽しめる国はないかもしれません。歩道脇のカフェ、移動販売のコーヒートラック、高級なコーヒーショップなど、様々な場所でコーヒーの魅力を味わっていただくことができます。コーヒーに誘う時は「đi cà phê(ディー カフェ)」と言ってみてください。お店でアイスミルクコーヒーを注文するなら、ホーチミンでは「cà phê sữa đá(カフェ スア ダー)」、ハノイでは「cà phê nâu đá(カフェ ナウ ダー)」です。ホーチミンとハノイで飲むアイスミルクコーヒーの違いがわかれば、あなたも立派な”ベトナムコーヒー通”です。


参照:
■統計ポータル「Statista」World's largest coffee producing countries in 2017 (in 1,000 60 kilogram bags)
https://www.statista.com/statistics/277137/world-coffee-production-by-leading-countries/

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