グローバルコラム

ジャカルタ女性のビューティーケア事情

Facebook X
Cross Marketing Asia Pte. Ltd.
アカウントスーパーバイザー

堀川 なつ美

2億5千万人の人口のうち、イスラム教徒が約90%を占めるインドネシア。今後も人口の増加が見込まれるインドネシアマーケットは、各国の様々な企業が注目しており、特に新しい商品・サービスのローンチの際に必ず出てくるのがハラル認証(※1)についてのトピックです。
(※1)ハラル認証・・・イスラム法において合法と認証されていること

急激に伸びているハラル商品プラットフォーム

 食品、飲料、各種サービス…さまざまなカテゴリーで、ハラル関連商品のプラットフォームはいま、急激に伸びていると言えます。
 今日はその中でもイスラム教の女性が美容関連のアイテムやサービスについてどのような意識を持っているか、ご紹介をしたいと思います。

ハラル認証のある人気ブランド

20150804_02 20150804_03
そのパイオニアにあたるのが、ハラル化粧品ブランドのWardah(ワルダー)というブランドです。1999年にハラル認証を取得したWardahは、国内の化粧品としては初のハラル認証であり、今では国内大手化粧品ブランドの一つです。ブランドのWebサイトのモデルの女性も、ヒジャブ(※2)をまとった女性を起用し、そのスキンケア化粧品・メイクアップ化粧品・パーソナルプロダクツは、幅広い年齢の女性に愛用されています。
 また、Inglot社(イングロット社)が発売したハラル用のマニキュアも有名です。イスラム教では、1日5回の祈りの前に顔と手を水で清める必要があり、水をはじいてしまうマニキュアを使えるのは「不浄の期間」の生理中や出産後だけにしている方が多いようですが、Inglotが発売したマニキュアにはコンタクトレンズ用のポリマーが使われており、酸素と水分を通すことができるため、お祈り中も使える、というところが人気の秘密のようです。
 このような話を聞くと、やはり宗教的な理由でハラル商品を買っている人が多いという印象がありますが、実際にイスラム教の女性にお話を聞くと、ハラル認証商品を選んでいる理由は、必ずしも宗教的理由だけではないようです。

(※2)アラビア語で「覆うもの」を意味する言葉。イスラムが主な宗教となっている中東を始めとする諸国では一般的な女性の服装

ハラルマークは【less chemical, not harmful】の証

 あるジャカルタ在住のイスラム教女性数名に、利用している美容サービスについて聞いてみると、スキンケア商品や食べ物などのハラル認証マークを気にする理由は、「不純物が入っていない、肌(身体)に優しい商品を選びたいから」ということでした。
 きちんとした商品を選ばなければ、肌に有害なもの・不純物がまじった商品を選んでしまい、自分の美容・健康に悪い影響があることを普段強く意識しているようでした。そのため、新しい化粧品を購入する際は、まずは品揃えの多いショッピングモールなどに行き、ハラルマークを確認することにより【less chemical, not harmful】な商品だという安心感を持って商品を買えるようです。

 また、ハラルマークがあっても、店頭に多くの商品が並んでいたり、どの商品を買えば良いのか分からないときは、PathやWhatsappなどのグループチャットで友達に聞いたり、母親に聞いたりして、「肌に安全な商品」の情報を探す、ということでした。
 彼女らが美容関連の商品・サービスを選択するにあたって、「安全・安心」がキーワードであること、そして商品の信頼性だけではなく、口コミやSNSからの情報も含めて検討しているということが言えそうです。

関連コラム

マーケティングコラム
あの世代の呼び方は何?各世代へのマーケティング方法もご紹介
「団塊の世代」や「Z世代」など、生まれた世代によってさまざまな名称が付けられています。マーケティング担当者であれば、それぞれの世代の名称と特徴を把握し、世代ごとにあわせたマーケティングを実施しましょう。 本記事では、それぞれの世代の呼び方について説明し、各世代に合ったマーケティング方法を解説します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
独身の人が増えすぎている?未婚の割合や増加の理由を解説
結婚して家庭をもつことが当たり前だった時代からは一変し、生涯を独身で過ごす人が増えています。なぜ未婚率が高くなっているのでしょうか。今回は、未婚の割合や未婚の人が増えている理由について解説します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
中学生のスマホ使用時間の理想はどれくらい?スマホが及ぼす影響も紹介
近年、中学生からスマホを持たせる家庭が多いなか、使用時間の長さが問題視されているケースが多く見受けられます。スマホの使用時間が長いと学力に影響するといわれることもあり、子どもを持つ親からすると、「適切な使用時間の範囲で使わせたい」と考える方もいるようです。 今回は、中学生がスマホを使う時間の理想をはじめ、使用時間が長いとどのような影響を及ぼすのかを解説します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
犬派か猫派か?どちらが人気?性格や相性を徹底解剖!
ペットを飼っている人や、これから飼いたいと考えている人にとって気になるのが「犬と猫はどちらが人気なのか?」という点ではないでしょうか。また、犬派と猫派それぞれの性格や相性などについて気になる人も多いかと思います。本記事では、犬派と猫派どちらが多いのか、また性格や相性はどうかを徹底解剖します。弊社で行ったアンケート結果もふまえて解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
α世代の次の世代とは?β世代の特徴や取り巻く環境を予測しよう
今注目されているZ世代の次がα世代と呼ばれており、さらにその次がβ世代にあたります。Z世代以降は、デジタルネイティブであることが特徴ですが、マーケティング担当者や商品の開発担当者であれば、β世代とはどのような世代なのか、今と取り巻く環境がどのように変化しているのか気になるのではないでしょうか。今回は、β世代の特徴やβ世代を取り巻く環境について解説します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
推し活の経済効果はどれくらい?市場規模と推し活マーケティングのメリットとは
若年層に適確なアプローチができないなど、従来のマーケティング手法に限界を感じてはいませんか。商品やサービスのターゲットとして、「推し活に力を入れる消費者」に絞る方法もあります。 推し活とは、推し(お気に入りのキャラやアイドルなど)を応援する活動のことです。今回は、推し活の経済効果や企業が推し活マーケティングに力を入れるメリットについて紹介します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
マーケティングコラム
団塊の世代はいついなくなる?高齢化で生じる問題と対策を紹介
団塊の世代は、全人口に占める割合の大きさから、社会に多大なる影響を与えてきました。高齢化の話題に接して、団塊の世代の存在感に驚いた方もいるのではないでしょうか。今回は、団塊の世代の高齢化問題と企業の対策について紹介します。
# マーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
デジタルマーケティングコラム
【TikTok】バズる時間帯はいつ?曜日ごとのバズりやすさとあわせて解説
TikTokは短期間で多くのユーザーにリーチできるプラットフォームです。しかし、効果的な運用には、適切な投稿時間を見極めなければなりません。社内でTikTokの運用を開始する際に、まず押さえておくべきなのが「バズりやすい時間帯と曜日」です。今回は、TikTokでバズるために最適な投稿時間や曜日について詳しく解説し、投稿時に押さえておくべきポイントについても紹介します。
# デジタルマーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
デジタルマーケティングコラム
SNSのエンゲージメントとは?SNS別の確認方法や向上施策も紹介
最近では中小企業でも、流入チャネルを増やすためにSNS活用を始めるところが増えてきました。SNSの運用を成功させるためには、できるだけ多くのエンゲージメント(リアクション)を得ることが重要です。今回は、SNSにおけるエンゲージメントについて、確認方法や向上させるための施策を解説します。
# デジタルマーケティングコラム
業界/業種
支援領域
開催日:-
受付終了
ご相談・お見積もり依頼
【法人・個人様】
フリーダイヤルでのお問い合わせ
0120-198-022
※ モニター様からのお電話でのお問い合わせは受け付けておりません。
資料ダウンロード