グローバルコラム
中国に本格的コーヒーブーム到来!
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先日、ある中国企業を訪問した際、オフィスを見て「あれ?」と驚きました。今までは空き瓶がタンブラーやステンレスボトルに進化することはあっても、ディスクには必ず “お茶のマイボトル”がドンッとのっかっていたものなのですが、その代わりにマイカップ&コーヒーがあちらこちらに。
片手にコーヒー、片手にスマホがオフィスの風景に
ごく自然にコーヒーを楽しむ人が急増中
以前、コーヒーはアッパーな人たちが「自分達はちょっと違う」という雰囲気で飲むものだったので、「集まりではコーヒーだけど、一人の時はお茶」という人も少なくありませんでした。
今後も更なる急成長が予想される
中国のコーヒー市場
1999年1月にスタバが中国1号店を北京にオープンしてから、来年で15年。物心ついた時には、当たり前に本格コーヒーが存在する時代に育った世代が、どんどん社会に出てきているのですから、至極自然な流れでしょう。
そんな、動きに応えるよう、中国のコーヒー界にちょっとした変化が起こっています。
巨大チェーン店だけじゃない、個性派カフェが続々誕生
カフェでスマホに集中するのは万国共通?
大都市には競合カフェが肩を並べる激戦区も
例えば・・・ どことなく日本のコメダ珈琲を思わせる長居大歓迎なカフェや、NOCO族(No office,café office≒ノマド)や学生起業グループをターゲットとした、オフィス設備充実の起業カフェ、その他シネマカフェや猫カフェなど、独自のテーマを打ち出したショップが続々と登場しています。
多極化が進む中国カフェですが、人気のカフェには、共通する“マストな条件”が。 それは無料Wi-Fi(事前契約が一切不要なフリースポット)です。お店を選ぶ際、コーヒーの味如何よりも、無料Wi-Fiがあるか?が重要なポイントになることも。スタバやコスタといった巨大フランチャイズも、都市によって差はありますが、無料Wi-Fi完備のところが少なくありません。
コーヒーは健康飲料! 女性に特化した新製品が続々誕生
女性に人気の苦みが少なく
まろやかなホワイトコーヒー
コーヒーのメリットとしては、眠気覚まし、口臭予防、ガンや胆石といった疾患予防などなど、様々なものが取り上げられています。その中でも、便秘改善、消化促進、新陳代謝UPといった効能から、「コーヒーにはダイエットに効く!」というイメージが広まり、女性の関心をぐっと惹きつけました。
そんな流れに応えるよう、女性に特化したコーヒー関連の商品が、次々に発売されています。
ダイエット効果の期待されるL-カルニチン・コーヒーや、コラーゲン入り美肌コーヒーはその代表格。そういった目立つもの以外にも、商品パッケージがやさしいデザインにリニューアルしたり、PRに女性が多用されたり、女性の消費者を意識した変化が見られます。
そうは言っても、中国人のコーヒー消費量は1人平均で1年に3杯。日本人が340杯ですから、まだまだ少量(というか極微量)です。それにもかかわらず、来年2014年には中国スタバは、カナダ、日本、イギリスを抜いて、本国アメリカに次ぐ世界第二のマーケットになる――と言われているのですから、チャイナマーケットは想像を絶する大きさです。
しかも、中国のコーヒーマーケットの伸び率は、なんと年約20%! この“巨大なパイ”を目指して、世界のコーヒー関連企業が、いったいどんな“新しさ”を披露してくれるか・・・しばらく、目が離せそうもありません。
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