デジタルマーケティングコラム
SNSのエンゲージメントとは?SNS別の確認方法や向上施策も紹介
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最近では中小企業でも、流入チャネルを増やすためにSNS活用を始めるところが増えてきました。SNSの運用を成功させるためには、できるだけ多くのエンゲージメント(リアクション)を得ることが重要です。今回は、SNSにおけるエンゲージメントについて、確認方法や向上させるための施策を解説します。
SNSにおけるエンゲージメント・エンゲージメント率とは
エンゲージメントとは、ユーザーからのリアクションのことです。例えば、いいね・コメント・シェアなどがエンゲージメントに該当します。もともとは、約束や契約を意味する英単語ですが、「企業と消費者とのつながり」の意味で使われることもある言葉です。また、SNS運用においては、エンゲージメント率という数値が用いられることもあります。これは、ある投稿に対してどのくらいのエンゲージメントがあったのかを計測する指標のことです。具体的な計算方法は後述します。
SNSにおいてエンゲージメントが重要な理由
SNS運用においてなぜエンゲージメントが重要なのか、詳しくみていきましょう。エンゲージメントが売上拡大やファン増加に直結するから
SNSマーケティングでは、フォロワー数が注目されがちです。しかし、フォロワーになってくれたユーザーのすべてが投稿を見たり行動したりするわけではありません。知名度のある企業のアカウントだからという理由で、深く考えずにフォローするユーザーもいるでしょう。このような状況から、フォロワー数を増やしたとしても、最終目標としている売上拡大やファン拡大につながっていないケースがあります。
SNSマーケティングで成果を出すには、フォロワー数よりもエンゲージメント数やエンゲージメント率を重視することが望ましいといえます。
エンゲージメント率を計測することでユーザーからの反応を把握できるから
エンゲージメント率を計測すれば、投稿ごとにユーザーがどのように反応しているのか把握できます。投稿内容によってユーザーの反応はさまざまです。投稿を読んでも反応が薄い場合もあれば、多くのユーザーが興味を持ってくれていることもあります。ユーザーの興味関心を分析し、投稿を改善する上で、エンゲージメント率の把握は重要です。
エンゲージメント率を高めるとアルゴリズムで有利になりやすいから
SNSでユーザーの画面に表示されやすい投稿とそうでない投稿があります。この違いは、アルゴリズムによって表示の順位や頻度などが決定されているためです。
各SNSのアルゴリズムは、エンゲージメント率の高い投稿をユーザーにより多く露出させる傾向にあります。結果として、そのような投稿はさらに多くのユーザーの目に触れやすくなるため、エンゲージメント率を重視する必要があるといわれているのです。
【SNS別】エンゲージメント率の確認・計算方法
主要な6つのSNSにおけるエンゲージメント率の確認方法と計算方法を解説します。X(旧Twitter)
最初にX(旧Twitter)についてみていきましょう。エンゲージメント率の確認方法
Xでは投稿の「アナリティクスを表示」「ツイートアクティビティを表示」からエンゲージメント率を確認できます。公式無料分析ツールのXアナリティクスを活用する方法でも確認可能です。エンゲージメント率の計算方法
Xのエンゲージメント率は次の計算式に当てはめて算出できます。(エンゲージメント総数÷インプレッション数)×100=エンゲージメント率
主なエンゲージメントの種類
Xのエンゲージメントの種類は、主に次のようなものがあります。・いいね
・リポスト
・返信(リプライ)
・リンクのクリック
・メディア(画像・動画)のクリック
・プロフィール画像のクリック
・ユーザー名のクリック
エンゲージメント率の確認方法
Instagramでエンゲージメント率を確認する際には、プロアカウントを利用する必要があります。その上で、プロフィールから「インサイト」の項目を選択しましょう。そうすると、具体的なエンゲージメント数が表示されます。エンゲージメント率の計算方法
Instagramにおけるエンゲージメント率は、次の計算式に当てはめて算出できます。(エンゲージメント数÷インプレッション数)×100=エンゲージメント率
主なエンゲージメントの種類
Instagramのエンゲージメントは主に次のような種類のものがあります。・いいね
・コメント
・シェア
・保存数
エンゲージメント率の確認方法
Facebookのエンゲージメント率を確認する際には、画面左側のプロフェッショナルダッシュボードのインサイトを選択しましょう。過去の投稿とエンゲージメント数が一覧で表示されます。一覧の中から記事を選択すると、詳細なデータも確認可能です。表示されるのはエンゲージメント数であるため、その数値を元にしてエンゲージメント率を計算しましょう。
エンゲージメント率の計算方法
Facebookのエンゲージメント率は次の計算式に当てはめて算出できます。(エンゲージメント数÷リーチ数)×100=エンゲージメント率
主なエンゲージメントの種類
Facebookには主に次のような種類のエンゲージメントがあります。
・いいね
・コメント
・シェア
・クリック
TikTok
TikTokのエンゲージメント率は、下記のように確認できます。エンゲージメント率の確認方法
TikTokでエンゲージメント数を確認するにはビジネスアカウントを利用する必要があります。その上で、プロフィール画面を開き、右上の3本線からクリエイターツールを開きましょう。インサイトの項目を選択し、「オンにする」をタップすると、エンゲージメント数が表示されます。エンゲージメント率の計算方法
TikTokのエンゲージメント率は次の計算式に当てはめて算出できます。(いいねの数+コメントの数+シェアの数)÷ビューの数×100=エンゲージメント率
主なエンゲージメントの種類
TikTokのエンゲージメントは、主に次のようなものがあります。・いいね
・コメント
・シェア
・ユニーク視聴者数
LINE
LINE公式アカウントのエンゲージメント率は、下記の方法で確認できます。エンゲージメント率の確認方法
LINE公式アカウントではLINE VOOMの分析ページにアクセスしてみましょう。エンゲージメントの数値が表示されており確認できます。エンゲージメント率の計算方法
LINEのエンゲージメント率は次の計算式に当てはめて算出できます。(エンゲージメント総数÷インプレッション数)×100 = エンゲージメント率
主なエンゲージメントの種類
LINEでは主に次のようなエンゲージメントの種類があります。・インプレッション
・コメント
・リアクション
・クリック
・3秒以上動画が再生された回数
YouTube
YouTubeのエンゲージメント率については、下記の通りです。エンゲージメント率の確認方法
YouTubeでエンゲージメント率を確認する際には、YouTube Studioにログインし、メニューの中からコンテンツを選択しましょう。さらにアナリティクス、エンゲージメントと進むと、エンゲージメント率が表示されます。エンゲージメント率の計算方法
YouTubeのエンゲージメント率は次の計算式に当てはめて算出されます。(高評価数+コメント数)÷再生回数×100=エンゲージメント率
主なエンゲージメントの種類
YouTubeのエンゲージメントは、主に次のようなものがあります。・視聴回数
・高評価
・低評価
・チャンネル登録者数
SNSのエンゲージメント率を向上させる方法
ここでは、SNSのエンゲージメント率を向上させるための方法について解説します。ペルソナを設定する
ペルソナとは、自社の商品やサービスを利用する架空の顧客像のことです。性別や年齢はもちろん、性格、興味関心、ライフスタイルに至るまで、実在する人物のように具体的に設定します。
このペルソナを基準にすることで、SNSマーケティングの方向性を明確にできます。どのような投稿が効果的か、担当者間で共通認識を持つことが可能です。
ユーザーとコミュニケーションを図る
ユーザーがアクションを起こした際、企業側も何らかの反応を示すことが重要です。双方向のコミュニケーションを図ることで、ユーザーはより積極的にアクションを取るようになります。例えば、ユーザーが書いたコメントに返信をしたり、「いいね」を付けたりするのが効果的です。フォローしてくれたユーザーに対してフォローを返すのもおすすめの方法です。
さらに、双方向のコミュニケーションを通じて、ユーザーの声や投稿に関する感想を引き出すこともできます。このような対話を重ねることで、ユーザーとの関係性を深め、より活発な交流を促すことができるでしょう。
投稿日時を工夫する
投稿内容をユーザーに閲覧してもらえなければ、エンゲージメントの獲得はできません。閲覧数が少ない場合には、閲覧されやすい時間帯に投稿するなどの工夫が必要です。一般的に、下記の時間帯に投稿することで、閲覧される可能性が高くなる傾向にあります。
7~9時 | 通勤や通学途中で手持無沙汰になるため、SNSの利用者が多くなります |
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12~13時 | 昼休みの時間帯であり、SNSのアクティブ率が高まります |
20~23時 | 会社や学校からの帰宅後の時間帯にあたるため、アクティブユーザーが最も多くなります |
設定したペルソナが求める時間帯に適切に発信することで、効果的な投稿が可能になります。
SNSキャンペーンを実施する
SNSキャンペーンとは、特定のアクションを参加条件として特典を用意する施策です。主な対象アクションには、いいね・シェア・商品写真の投稿などがあります。ユーザーからのアクションを増やすことで、エンゲージメント向上に結びつけられます。また、キャンペーンをきっかけに認知度を拡大できる場合もあります。
まとめ
SNSのエンゲージメントは、ユーザーが「いいね」を付けたり、コメントを書いたりする反応のことです。エンゲージメント数は各SNSの機能で確認することができ、エンゲージメント率も計算できます。SNS運用をする目的が売上や認知度の向上なら、エンゲージメント率は重要です。エンゲージメントを高める方法としては、ペルソナの設定やユーザーとのコミュニケーション、投稿日時の工夫などがあげられます。エンゲージメント率を意識したSNS運用で、改善を続けていきましょう。