デジタルマーケティングコラム

【2024年】デジタルマーケティングの未来予測を徹底解説

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情報社会が進むなか、自社の製品やサービスを広く認知させるには、デジタルマーケティングが欠かせません。デジタルマーケティングのトレンドを押さえることで、新規顧客の獲得がスムーズになるほか、既存顧客との関係値を深めることにもつながります。今回は、デジタルマーケティングの2024年のトレンド予測について解説します。

2023年のデジタルマーケティング市場はどうだった?

2023年はどのようなデジタルマーケティングがトレンドだったのでしょうか。ここでは、2023年のデジタルマーケティングの変化や動向を解説します。

デジタルマーケティング市場、急激に拡大

デジタルマーケティング市場は、2027年には359億米ドル(日本円でおよそ5兆2,576億円)まで達するのではないかと予想されています。
出典:日本のデジタル広告市場の概要・競合分析 2027 年までの予測(Research and Markets)
https://www.researchandmarkets.com/reports/5835331/japan-digital-advertising-market-summary

これは、新型コロナウイルスの影響で、さまざまな分野でIT化が進み、社会に受け入れられやすくなっていることが要因です。これまでアナログでしか対応できなかった部分においても、ITツールの導入が進んだことで、業務効率化や生産性向上を実感できている方もいるかと思われます。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、対面での接客・営業が困難になり、企業はWebサイトやSNS、動画配信などのデジタルをメインとしたマーケティングに力を入れ始めたからにほかなりません。

デジタル広告の全自動化

2023年は自動化が大きく進んだ1年となりました。クリエイティブ制作と配信に関する自動化が大きく発展しています。広告の全自動化はAIに商品や顧客の既存データを学習してもらい、適切なターゲット層にアプローチを仕掛け、広告宣伝までのフローを自動で行います。

良質なデータを与えることでより精度の高い広告を行うため、人手不足の広告業界でも効率良くマーケティングできるのがメリットです。

2023年はChatGPTなどのAI技術の台頭による、デジタル広告の全自動化が叶いました。フルファネル型広告メニュー、データ連携による広告クリエイティブの自動生成などで効率的に広告宣伝を行うことができるようになっています。

また、特定の顧客層を設定する従来のマーケティング手法から、購入する可能性が高い顧客層をAIが予測するといった手法にシフトする予測ターゲティングも可能になったのです。

コンテンツマーケティングの重要性の高まり

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BtoB企業において、広告ではない部分で顧客を獲得する「コンテンツマーケティング」を重視する企業が増えました。オンライン化が進んだことで、顧客側が自ら気になる製品やサービスを検索し、最終的に商談や契約に至るという買い手側の自発的な動きが主流になったことが要因のひとつです。

そのため、売り手側の企業は、顧客のニーズを満たせるコンテンツをつくることを重視するようになりました。良質なコンテンツを発信することで、これまで顧客ではなかった層が自ら興味を持って検索し、購入につながることも増えています。

人々の広告離れ

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デジタル広告が増える一方で現代は情報過多になってしまっているのが問題です。情報過多によって溢れかえっている広告が注目されにくくなっており、広告離れが起きています。注意深く一つひとつの広告を見ることが少ないので、広告を出稿しても人々の記憶に残りにくい、または伝わりにくいという弊害が起こっているのです。

広告離れが起こった結果、企業の公式アカウントやあらゆる分野のインフルエンサー経由の購買が増加しています。SNSの投稿やショート動画、コネクテッドTV広告などを見て商品やサービスの購入に至るケースが増えているのです。

コネクテッドTV広告とは、インターネットに接続できるテレビに表示される広告を指します。ケーブルを介したテレビ番組ではなく、テレビを使ってインターネット回線上の動画配信サイトを利用する人が増えているため、こうした広告への注目度が高まっています。

広告の規制強化

2023年10月から開始したステマ規制の強化により、広告であることを隠して広告することは法律違反にあたるようになりました。SNSなどを活用して広告している企業は対策を迫られています。

また、詐欺広告などの横行によってアドベリフィケーション(広告を検証する仕組み)の必要性も高まっており、多様化するWeb広告業界において、規則や法令の整備が始まっているのです。

2024年のデジタルマーケティング市場の動向やトレンドをチェック!

ここまで2023年に起こったデジタルマーケティングのトレンドを紹介しました。これらを踏まえ、2024年の動向やトレンドの予測を解説します。

AIの活用の場が拡大

2024年もAIの普及が活発になり、より一層マーケティング事業でもAIが活躍する場面が多くなると期待されています。AIを活用したリアルタイムな消費者とのコミュニケーションや、消費者一人ひとりに合ったコンテンツや広告の配信が可能となるでしょう。

より消費者に寄り添った情報や広告を提供でき、消費者との信頼関係を築くことにもつながります。AIが提示する情報の普及とChatGPTなどの人工知能への信頼の高まりも、マーケティングに影響を及ぼすでしょう。また、AIが一人ひとりに適した情報を生成するハイパー・パーソナライズが実現する可能性もあります。

プライバシー問題の重要性の再認知

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デジタル化とともに、消費者のプライバシー保護の重要度が高くなります。デジタルで個人情報を含む膨大な情報を扱うので、情報漏洩やサイバー攻撃への対策に関してはより一層の強化が求められるでしょう。

AIが台頭するにつれて、消費者のデータを活用することへの同意を得る必要もあります。そのため、プライバシーに関する新しい規制や、消費者のデータや個人情報の保護を優先する風潮も広まると考えられます。

リテールメディアの拡大

2024年はリテールメディアが拡大するといわれています。リテールメディアとは、アプリやサイネージを通した広告でマーケティングを行う手法です。

コンビニのレジに付属しているサイネージに、広告動画が流れているのを見たことがある方もいるでしょう。このサイネージでは、コンビニの来店客数や客層などの消費データから、その時間帯に来店する消費者に適したコンテンツを配信しています。コンビニ自体を広告媒体として多くの企業が使っているのです。

2023年ごろからリテールメディアが注目されはじめ、2024年は本格化するといわれています。物価高騰や人口減少といった社会情勢を踏まえ、広告宣伝費を見直す企業が増えているのです。広告の費用対効果を高めるために、いくつかの大手企業が本格的にリテールメディアに着手する予定となっています。

ARとVRの統合

拡張現実 (AR) と仮想現実 (VR) をマーケティング戦略に取り入れることがトレンドになりつつあります。企業側は消費者が自社の世界観に没入できる体験を生み出し、その体験を通して自社のファンを獲得することが可能です。

例えば、製品を買う前にその製品やサービスを使用してみる、仮想のショップで服を試着できるなどの体験が考えられます。ARとVRの普及で、買い物の方法が大きく変わるのではないかと予想されているのです。

クローズド・ループ型のソーシャルショッピングの拡大

従来のSNS広告では、商品情報から元のECサイトへ飛び、そこで商品を購入するという流れでした。

しかし、近年では商品情報をクリックすると、そのままそのプラットフォームの中で購入まで完結する「クローズド・ループ型ソーシャルショッピング」が注目を集めています。代表的なサービスとしてTikTokがあげられ、中国では大成功を収めました。アメリカでは現在立ち上げを行っている最中です。日本においても今後拡大すると予想されています。

まとめ

広告業界ではAIの普及によって、マーケティング手法の幅が広がっています。物価高騰や人口減少などの社会情勢に合わせて、より効果的なマーケティングを実施しなければなりません。
自社の商品やサービスをより広範囲にアピールするためにも、マーケティングのトレンドを追い続け、さまざまな手法を試してみることをおすすめします。

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