デジタルマーケティングコラム
インスタのビジネスチャットとは?注目されている理由を解説
公開日:
株式会社クロス・マーケティング
カスタマーソリューション本部 デジタルソリューション部 デジタルソリューショングループ
マネージャー
松本 啓民
現代のビジネスにおいて、SNSはますます大きな影響を持つようになっています。そのなかでも注目を浴びているのがInstagram(インスタグラム)の「ビジネスチャット」です。この記事では、インスタのビジネスチャットとは何か、機能や利用するメリットなどを詳しく解説します。
Instagram(インスタグラム)のビジネスチャットとは?
まずはInstagram(以下インスタと略称)のビジネスチャットとは何か解説します。ビジネスアカウント間でコミュニケーションができるツール
ビジネスチャットを利用することで、ビジネスアカウント同士でコミュニケーションが取れます。ビジネスアカウントとは個人のアカウントと異なり、ビジネス向けの機能を備えたアカウントのことです。ビジネスアカウントでは、ビジネスに特化したプロフィールにしたり、広告効果を分析できたりします。また、インスタのビジネスチャットは複数人でやり取りすることが可能です。メッセージにタグ付けして返信する機能もあります。
多くの企業がビジネスチャットに注目している理由
ビジネスチャットを利用することで、情報共有やコミュニケーションがスムーズになります。またメールと比べて手軽であり、メッセージが埋もれにくい(メッセージの確認忘れがなくなる)点もメリットです。インスタのビジネスチャットでできること
ここでは、インスタのビジネスチャットがビジネスにどのように活かせるかを解説します。顧客対応
インスタのビジネスチャットは、顧客からの問い合わせやメッセージに対応できます。複数の担当者がインスタにログインすれば、顧客からの問い合わせの内容や分野に応じて、回答する担当者を分けることが可能です。顧客からの問い合わせにスムーズに対応することで、顧客満足度向上につながります。顧客の意見を収集
インスタのビジネスチャットには、顧客からの問い合わせだけでなく商品やサービスに対するフィードバックを受ける場合もあります。顧客の意見を収集し、改善点を見つけることで自社の商品・サービスの品質向上につながります。一般的に顧客から自社に対する商品やサービスに対するフィードバックを受けるには、電話やメールを用いるのが主流です。インスタ上であれば顧客も気軽にフィードバックできるため、意見を集めやすいといったメリットがあります。
チームのコミュニケーション活性化
ビジネスチャットは複数人が参加できます。そのため取引先やメンバーとプロジェクトに関するやり取りが可能です。ファイル共有やスケジュール管理など、リアルタイムでコミュニケーションが取れることで、プロジェクト管理やチームの連携がスムーズになります。PR活動
インスタのビジネスチャットを活用すれば、PR活動やイベントの企画・宣伝の効率化が可能です。例えば、ビジネスチャットを通じてイベントの詳細情報やスケジュールを参加者や関心を持つ顧客と共有します。チャットメンバーには参加者への案内やイベントのハイライトを伝えると良いでしょう。また、ビジネスチャットを通じて、特定のフォロワーや関心を持つユーザーに直接イベントへの招待を送れます。イベントに関する質問や疑問に対しても、ビジネスチャット上で迅速に返答することが可能です。
ビジネスアカウントにする5つのメリット
ビジネスチャットを利用するには、ビジネスアカウントにする必要があります。ビジネスアカウントは無料で利用できる上、以下の5つのメリットがあるため、ぜひ利用を検討してみてください。1. ビジネスに特化したプロフィールになる
ビジネスアカウントでは、プロフィールに詳細な情報を掲載できます。所在地や営業時間、連絡先情報、Webサイトのリンクなどを掲載可能です。加えて、ビジネスアカウントはコンタクトボタンをプロフィールに追加できます。これによりユーザーはワンクリックで直接メッセージを送信でき、問い合わせの敷居が下がります。
2. フィードで広告を表示できる
自社の投稿をフィード上に表示できます。フィードとはホーム画面に表示される通常投稿のことで、タイムラインのように常に更新される場所です。自社が発信した情報を広告としてフィード上に表示すれば、多くのユーザーに自社ブランドや製品を知ってもらえます。広告を表示する際には予算や目的、リンク先など細かな設定ができるため、自社のターゲットや予算に合わせて柔軟に使いましょう。
3. Instagramインサイトで広告効果を分析できる
ビジネスアカウントにすることで、運用に関する分析が可能となります。具体的には、インサイトを通じて投稿や広告のインプレッション数(表示回数)やリーチ数(投稿を見たユーザーの数)、エンゲージメント(いいねやコメント数)、Webサイトのクリック数などの情報を把握することが可能です。インサイトを活用することで、ユーザーの行動や反応をより詳細に理解し、マーケティング戦略を最適化できます。加えて、過去の投稿や広告のパフォーマンスを比較すれば、どのコンテンツがより多くのエンゲージメントを引き起こしているかを分析し、成功要因を把握することが可能です。
4. クイック返信機能で素早く返信できる
クイック返信機能と呼ばれる、DMに定型文を保存して素早く返信できる機能も便利です。同じ質問や問い合わせに対して事前に保存してある定型文を選んで返信できるため、一から文章を作成する手間を省けます。これにより、迅速な顧客対応が実現できるほか、自社の業務効率化にもつながるでしょう。
5. Instagramショッピング機能で商品を販売できる
Instagramショッピング機能とは、投稿やストーリーズをタップするだけでネットショップ画面に飛べる機能のことです。ビジネスアカウントにすることでInstagramショッピング機能が利用でき、簡単に商品を販売できるようになります。投稿やストーリーズ以外にも、リールやライブ配信中でも商品タグを設置して商品の購入ができるため、さまざまな角度から商品購入までの導線が設置できます。
ビジネスアカウントにする際の注意点
ビジネスアカウントはうまく活用すればビジネスに良い影響を与えますが、いくつかの注意点もあります。ここでは、ビジネスアカウントにする際の注意点をご紹介します。広告は費用がかかる
ビジネスアカウント自体は無料で利用できますが、広告には費用がかかります。広告を活用する場合は費用対効果を考慮して予算設定を行うことが大切です。また、広告を実施した後は、インサイトを通じて広告のクリック率やコンバージョン率などの情報分析をしましょう。投稿が表示されやすくなるわけではない
ビジネスアカウントになったからといって、投稿が表示されやすくなるわけではありません。インスタグラムのアルゴリズムは、ユーザーの関心やエンゲージメントなどを考慮して投稿を表示します。インプレッション数が思うように伸びなくても、引き続きクオリティの高いコンテンツを提供することが重要です。そしてエンゲージメントとフォロワー数を増やしましょう。
ビジネスチャットは業務時間外に行わない
ビジネスチャットは手軽で便利な機能であるゆえに、業務時間外にも業務連絡や顧客対応をしてしまう可能性があります。業務時間外にビジネスチャットを行うと、従業員の残業が発生してしまうため注意しましょう。適切な労働時間の管理のためには、ビジネスチャットの利用に関するルールを従業員に明確に伝えることが大切です。
分析の知識も必要
ビジネスアカウントを効果的に運用するには、分析の知識を学ぶ必要があります。マーケティングの知識がないまま有料広告を打っても、コストだけがかかって成果が出ない恐れがあるため注意しましょう。ビジネスアカウントを効果的に運用するポイント
ここでは、ビジネスアカウントを効果的に運用するためのポイントをご紹介します。すぐに実践できるため、ぜひ取り入れてみてください。トレンドを盛り込む
投稿に業界のトレンド、季節のトレンド、時事的なトレンドなどを盛り込むことで、ユーザーに関心を持ってもらいやすくなります。例えば、季節のトレンドでいえば秋はハロウィン、冬はクリスマスなどがあげられます。インスタの運用において、継続的にコンテンツを提供することは簡単ではありません。しかし、トレンドを意識することで、投稿のネタを探す負担も軽減できます。
ユーザーとのコミュニケーションを大切にする
インスタに限った話ではありませんが、事業運営において顧客とのコミュニケーションは重要です。インスタのビジネスチャットを通じてフォロワーやユーザーとのコミュニケーションを大切にすれば、信頼関係を構築できて企業の利益向上も見込めます。また、投稿に寄せられたコメントやメッセージにもできる限りリアクションすることが大切です。