広告運用におけるデータ管理の課題を解決!BigQueryとLooker Studio改善による業務の効率化を支援

株式会社Yaaha クリエィティブ制作事業部 福湯 大我様、脇 圭佑様、代表取締役 秋山 裕武様、弊社 コンサルティング本部 データマーケティング部 那須野、藤井
株式会社Yaaha(ヤーハ)様では、ショート動画広告の運用において、リアルタイムに成果を把握し、運用のPDCAサイクルをクイックに回していくことが求められていました。しかし、自社で運用していたLooker Studioのダッシュボードは、クライアント様の数が増えるにつれて表示速度が遅くなり、保守業務の負担も大きくなり、新たに行いたい分析にも対応が難しくなっていました。
そこで、Looker Studioのダッシュボードの抜本的な見直しを目指し、BigQueryを活用したデータパイプラインの再構築を実施しました。
その結果、ダッシュボードの表示速度を大幅に向上させ、自動化によって保守業務の効率化を達成しつつ、全体的なダッシュボードの最適化や新しい分析追加も実現しました。
今回は、株式会社Yaahaの秋山様、脇様、福湯様に、当社によるダッシュボード改修・新設・運用支援をご活用されてからの感想を伺いました。
ご相談企業様のご紹介




プロジェクト概要
団体(組織)名
株式会社Yaaha(ヤーハ)様
課題
Looker Studioのダッシュボードの表示速度が遅くて社内メンバーから不満が出ていた。また、保守業務の負担が大きく、新たに行いたい分析も対応が難しくなっていた。ソリューション
BIツール活用支援サービス(Looker Studio)成果
Looker Studioのダッシュボードが刷新され、ユーザビリティの抜本的改善と業務負担の大幅軽減を実現した。Interview
広告運用を支えるデータ管理の課題とは?スプレッドシート運用の限界と改善の経緯。
――貴社の事業内容を教えてください。
秋山 裕武様(以下、秋山様) 「株式会社Yaaha(ヤーハ)」は、ショート動画広告に特化した広告代理店で、特にTikTokを中心にモバイルアプリ向けのマーケティング支援を行っています。
最大の特徴は成果報酬型のサービス提供で、制作費や運用手数料はインクルードで、成果件数×成果単価のみでご請求を行う点です。また、ショート動画の制作を完全内製化しており、キャスト管理も含めた効率的な体制を構築。4~6営業日で1本の動画を制作できるスピード感と累計6,000本以上の制作実績が強みです。
国内では唯一のモバイルアプリ向け成果報酬型広告運用を展開し、広告主のリスクを軽減しながら確実な成果を提供しています。
――弊社にご依頼いただく前に、貴社で抱えていた課題について教えてください。
秋山様 クロス・マーケティングに相談した当時、弊社で運用している広告運用の成果をリアルタイムで把握できるように、Looker Studioを使ってダッシュボードを自前で構築・運用していました。
しかし、搭載するデータをスプレッドシートを経由して無理やり運用していたため、手間とストレスが大きな課題でした。一番の問題はデータの「重たさ」ですね。
本当に僕らがスプレッドシートだけで作っていたので、限界が来ていました。データが重すぎるため毎月ごとにデータを分割したうえで当月分のLooker Studioファイルとして作り直す必要があり、月末月初は特に大変でした。
このストレスがあって、しっかり予算をかけて作り直そうと思い、ご相談させていただいたという背景があります。
那須野 実際にデータを拝見した際に最初に感じたのは、「とはいえ、非常に作り込まれているな」という点でした。スプレッドシートのシート数が非常に多く、データ量も膨大でしたが、それを何とかBIツールで表示して毎日計算処理をきちんと行っていることに驚きました。
秋山様 逆に言うとそこまで複雑になってしまったからこそ、もう自分たちではどうにもならなくなったという状況が、今回ご相談させていただいた背景だったのだと思います。
専門知識の豊富さと的確な提案力。クロス・マーケティングに依頼を決めた理由とは?
――弊社をお選びいただいた経緯について教えてください。
秋山様 実は他にも4~5社ほど話を聞きました。でも、正直決めたときはもう他の1社との検討というよりも、「クロス・マーケティングさんだな」と思っていました。
決め手は、初回のミーティングから今回の設計・構築に実際にあたっていただいた、データマーケターの那須野さんが出てきてくださり、弊社の事業内容だけでなく、データの運用状況などを非常に深く理解してくれていたことです。
他社の方は知らなかったツール等に関しても那須野さんは最初からご存じで、そういった知識の深さやコミュニケーションのコストがかからない点が大きかったです。
本当にこの道のプロだと感じられ、任せやすいと確信しました。
那須野 ありがとうございます。改めてそう言っていただけると嬉しいです。
――今回のプロジェクトの内容について教えてください。
那須野 今回のプロジェクトでは、最初にLooker Studioとスプレッドシートを中心とした現状のダッシュボードの仕様と運用フローを理解することに努め、その後にどういったダッシュボードとして再構成したいかを整理したうえで、実際にBigQueryを活用したデータパイプラインとデータマートの再構築を進めました。
その結果、ダッシュボードの表示速度を大幅に向上させ、自動化によって保守業務の効率化を達成しつつ、全体的なダッシュボードの最適化や新しい分析追加も実現しました。
さらに、運用の内製化に向けて運用マニュアルを整備し、レクチャーを行い、伴走期間を経て安定的な運用に移行することができました。期間としては3カ月ほどで完了しました。
――プロジェクトを進める中で、やりやすかったところや大変だったところなどあれば教えてください。
秋山様 このプロジェクトにおいてやりやすかったのは、定例会議で毎回アジェンダを用意していただき、進捗を分かりやすく示してもらえた点です。予定通り進んでいると感じられたので、安心してお任せできました。
ただ、最後の方に僕らから初期の要件定義にはなかったお願いをいくつかしてしまったことは、申し訳なく思っています。プロジェクト開始前には必要性や課題が見えていなかった部分があり、それは私たちの反省点ですね。
那須野 Looker Studioに限った話ではないのですが、プロジェクトを進める中で「これを実現したい」という新たな課題が出てくることはよくあります。
今回良かったと感じたのは、ご発注前の段階でヒアリングをしっかりさせていただき、資料で認識を合わせられていたことと、要件を事前に共有いただけたのも非常に助かりました。
そのおかげで、体感としては8割ほどの課題はその時点でクリアできたと思っています。今回のように8割を事前に潰しつつ、残りの2割はイレギュラーとして都度対応するようなさじ加減の進め方でベストだったと感じています。
データ管理の効率化が企業成長の重要なピースに。
――今回のお取り組みを経て、社内の反響はいかがでしょうか。
脇 圭佑様(以下、脇様) ダッシュボードが非常に高速化したことで、以前は「遅い」という不満の声が上がっていましたが、現在ではそういったネガティブな感想がなくなり、むしろ反響としては逆に静かになった印象です。
那須野 ダッシュボードに限らず、働く環境が整っていないと「この会社で働き続けたいか」という気持ちに影響することもありますよね。
今回、ダッシュボードの動作がスムーズになったことで、企業が成長していく上で重要なピースになってくれたら嬉しいと感じています。
秋山様 そうですね。今回のプロジェクトが企業の成長にとっても重要なステップになったと感じています。今後は、モバイルアプリに限らずWebサービス全般のマーケティング支援も強化していきたいですし、成果報酬だけでなく予算運用の面でも柔軟に対応できるようになったりと、この先1〜2年でさらに支援の幅を広げていきたいと考えています。
――今回のお取り組みを通じて、クロス・マーケティング社の対応への印象はいかがでしょうか?印象的なエピソードがあればお教えください。
秋山様 今回のプロジェクトでの決め手となったのは、クロス・マーケティングが完成図やゴールを非常に高い解像度で示してくれたことです。
発注前のヒアリングで疑問が解消されないまま、ただ見積金額を提示されるだけでは、不安が残り、依頼には踏み切れません。
クロス・マーケティングは、まだ発注が決まっていない段階で、すでにここまで詳細に要件を決めて提案してくれることに驚きました。
また、プロジェクトの進行もスケジュール通りで、最初の要件に含まれていなかった部分も対応していただき、非常に満足しています。
――最後にクロス・マーケティング社に対して、今後期待することがあればお教えください。
秋山様 今後期待することとして、データ活用に関してご協力いただけると嬉しいです。
自社でコードを書いたり、細かい作業を行うことは難しいので、そこに関わっていただけると助かります。今後新しくダッシュボードを作る際には、ぜひお願いしたいと考えています。
那須野 ありがとうございます。実はBIツールのダッシュボード構築以外にも、さまざまなデータ活用支援を行っています。
今回のプロジェクトでは広告データを扱いましたが、弊社が最も得意にしているのは売上やCRMなどの顧客データです。また、お客様によってはBIツールの使い方を教える支援を行ったり、データ分析のプロジェクトやマーケティング施策の伴走をするケースも増えてきており、マーケティング領域で幅広くデータの活用支援ができると考えています。
秋山様 ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いします。