他言語にも対応、誰でも理解できるBIツール導入と自走化までを見据えた支援
国際企業ならではの多岐にわたるニーズに合わせたレポート作成を行なうためのBIツールの導入と、その自走化支援をクロス・マーケティングが担当させていただきました。
今回はご担当者様にご依頼に至った経緯や、クロス・マーケティングにBIツールの導入支援をご依頼いただいての感想をうかがいました。
プロジェクト概要
企業名
課題
BIツールの導入および担当者変更後の自走化
ソリューション
BI Buliding
成果
Power BIの導入、ダッシュボードの構築、マニュアル作成による導入後の自走化支援
Interview
膨大な手間と時間を要していた毎月の販売実績レポート作成
──BIツールの導入をご依頼いただく前はどのような課題を抱えておられましたか?
社内では販売実績のレポート作成を行う際、DWH内に蓄積されたデータを都度、エクセルデータに変換し、集計/加工/調整したものをベースに作成していました。この運用では、以下の4つの課題がありました。
1.レポート完成までに膨大な手間や時間が掛かる。
2.データの加工が容易ではなく、作成ノウハウを特定の担当者に依存していた。
3.完成したレポートが数字の羅列のみで、多面的な分析に適していなかった。
4.分析にピボットテーブルを使用していたが、個々の営業担当者のエクセルスキルがまちまちで全員が同じレベルで上手く分析に活用できていたわけではない。
レポート作成については、多面的な分析への応用に特に苦戦していました。個々の得意先や販売エリアによって分析したい軸や項目が異なるため、そのシーンに応じたレポート形式に変換する必要があり、それがレポート作成担当者にとって、膨大な負担になっていたのです。
ダッシュボードの構築だけではなく、自走化のための誰でも理解できるマニュアルの制作まで
──今回はBIツールとしてPower BIを導入し、そのダッシュボード構築だけでなく、導入後の自走化までを見据えた支援を提供させていただきました。FUJI OIL ASIA様ではどういった理由で自走化が必要だったのでしょうか?
弊社では日本人の駐在員が数年程度でローテーションしており、ローカルスタッフもジョブホッピングが主流となっているため、一度システムを構築しても、構築に携わったメンバーの入れ替わりにより、ノウハウが上手く引き継がれない可能性がありました。構築いただいたダッシュボードが非常に使いやすく有用なものだったので、将来にわたって使い続けられるよう、新たな担当者に代わっても自走できるマニュアルの作成も依頼いたしました。
──Power BIダッシュボード構築の取組み時に、苦労したこと/助かったことを教えてください。
Power BIの弊社内ユーザーは営業担当やマネージャーなど十人十色のため、「それぞれにとって使いやすいダッシュボードがどのようなものか」という点で、個々へのヒアリングから見えてくるイメージを具現化する作業には一苦労しました。また、当プロジェクトの担当窓口はローカルスタッフなので、その複雑なイメージを英語でクロス・マーケティングさんへお伝えし、反映いただくという、難易度の高い依頼であったかと思います。ですが、こちらの意図を非常に上手く汲んでくださり、スムーズに構築することができました。
──実際にPower BIを導入してみていかがでしょうか?
レポート作成の時間短縮はもちろん、個々の営業担当者にとって扱いやすいダッシュボードを構築することができました。当初、課題としていた多面的な分析も、数クリックで難なく視点を変えて分析できるので、個々の担当者が実績に対する要因分析を深堀りすることができ、議論の深化や販売戦略の改善策立案などに大きく役立っております。
──自走化支援の取組みについても、印象的だったエピソードを教えていただけますか。
自走化について、目標としていた達成レベルは「誰でもPower Queryからダッシュボードまで構築できるようなマニュアル作り」でした。弊社の使用しているダッシュボードの構築ノウハウをマニュアル化し、かつローカル/日本人問わず誰にでも理解できるものにするというハードルの高いものです。しかし、英語化の対応も含めて、複雑な工程を簡潔で分かりやすいマニュアルにまとめていただき、非常にスムーズに終えることができました。今後はこのダッシュボードを上手く引き継ぎ、レベルアップさせていけるかどうかが重要なのですが、十分期待できるものになったと考えております。
ハードルの高いリクエストにも柔軟かつ丁寧に対応
──今回の支援をきっかけとした新たな動きもあれば教えてください。
弊社内ではBIツールを導入しても数字の羅列を視覚的に見やすくするだけ、と思われがちでした。しかし、「自分の見たい分析軸をダッシュボードに保存でき、タイムリーに更新/追跡できる」「欲しい情報を感覚的にクリックするだけで引き出せる」など、エクセルなどのツールの扱いが苦手な人でも活用しやすく、分析ツールとしての使い勝手に優れていると感じました。社内各部署やグループ会社においても活用できるシーンは多く、今後異なるセクションへの横展開も考えております。
──今回の取り組みの中での、当社の印象を教えてください。
最初の課題/要望のヒアリングの段階から非常に丁寧にご対応いただき、リクエストした内容が高い確度で反映されていると感じていました。精密なマニュアル化の対応や英語化の対応など、ハードルの高い追加リクエストに対しても柔軟に応えていただき、想定したプロジェクト期限内で滞りなく進められたことを、誠に感謝しております。今後また一緒にお仕事させていただく機会があれば、是非よろしくお願い致します。
今回のプロジェクトを通じて得られた気付きを活かしながら、弊社としてもさらに充実したBI活用支援がご提供できるよう、一層熱量をもって取り組みたい所存でございます。