ユーザーと共に作りあげる新たなカテゴリー創出と共感を得る商品コンセプト、その強いスキーム
概要
企業名
化粧品系企業様
課題
新しい製品のコンセプトを開発する支援
ソリューション
共創会議、クライアントとの定期的セッションの実施。ユーザー特性別に2つの共創会議を開設し、HUTを組み入れ複数回実施
成果
コンセプトの作成、当該ブランド利用者に向けたコンセプト受容性調査の実施
STORY
成熟したマーケットにおける新需要獲得の難しさ
クライアントは国内でも複数のヒット商品を世に送りだしてきた化粧品系企業。 今や化粧品業界は、国外からのコスメ商品をはじめ新商品の発売ラッシュ。多種多様な商品が店舗からインターネット販売まで溢れているという状況です。「この成熟したマーケットにおいて、新たな需要を獲得するためにはどう攻めるべきか」という課題に対し、人気ブランドのマーケティング活動として「新しいカテゴリーを創出し、新商品をつくる」取り組みを始動することが決まりました。
需要開拓、コンセプト開発に重要なブランド愛用者の声
クロス・マーケティングでは、課題解決の要となる“新しいカテゴリー開発”に向けて、「マーケティング・リサーチスキーム」の施策を提案。“新カテゴリーを定める”ための市場実態整理・ターゲット見直しや、“新商品を具体化する”ためのコンセプト設計に向けて「共創会議」を活用しました。
新商品のコンセプト設計には、「企業内の開発担当者の視点だけではなく、SNSでの自然派生的な拡散はもちろん、実際のユーザーの口コミを喚起するための需要開拓が重要」であることをお話ししました。とくに今回は当該ブランドの愛用者の視点にフォーカスすること、なかでも発信力のある愛用者を集めて声を聞く場を設ける、「共創会議」の実施を提案。また、コンセプトを考えるうえで「機能性重視型」と「感性重視型」の2方向を定め、それぞれのユーザー特性を整理し、2つのグループに分けて共創会議を運営しました。
ユーザーとの長期的なコミュニケーションから得られた、新たな商品コンセプト
通常、このようなユーザー参加型の商品開発会議では、製品を使って評価してもらうのみになりがちです。しかし、私たちが運営した共創会議では、「愛用者みなさんの生活の中における価値をコンセプトに取り入れたい」という思いを伝え、「その日あった出来事で嬉しかったこと、その時の気分を自由に記録してください」と、“今日のハッピー日記”をつけていただきました。また、洋服やメイクなど愛用者の細かな日々の傾向も重要なリサーチ要素と考え、その日のコーデやメイクのポイントなども写真に残していただき、ブランド愛用者みなさまのご協力から充実した情報を得ることができました。
今回、共創会議は3ヶ月間という長期的な視点で実施されました。「はじめの1ヶ月は、愛用者さまの日記から見えてきたユーザー理解とインサイトを導き出し、2ヶ月目にはメーカー側が作成したコンセプトを愛用者のみなさまと一緒にブラッシュアップしました。そして、3ヶ月目には、テスト品を実際に使っていただき、商品の評価をしていただきました」。こういったロングスパンでのコミュニケーションを経て、最終的に、“日常の小さな幸せを引き立てる”という商品コンセプトが完成。また、機能面についても共創会議から得た声を商品開発に活かすことができました。
SCHEME